Xiaomi 11Tは中国Xiaomiがつくった高性能ながら価格を抑えたコストパフォーマンスに優れたスマートフォンです。
Xiaomiは日本でも急速にシェアを拡大しており、これまではエントリーモデルやミドルレンジを主戦場として頭角を現していましたが、遂に高性能なハイエンドモデルの領域へと事業を拡大してきました。
同時に発売されたXiaomi 11T Proも含めて、価格はミドルレンジ相当に抑えつつもハイスペック相当の性能を実現した価格破壊的なモデルです。
本日はXiaomi 11Tを購入しましたので、実際に使ってみてわかったメリット・デメリットを実機レビューしたいと思います。
Xiaomiスマートフォンは従来のMi”XX”の名称を改め、Xiaomi”XX”の命名規則に変更されています。
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Xiaomi 11Tの注目ポイント・スペック
Xiaomi 11Tのメリット・デメリット
- Dimensity 1200 Ultra搭載
- 1億画素のトリプルカメラ
- 120Hz対応の有機ELディスプレイ
- 67Wターボチャージ対応
- Dolby Atmos対応
- 価格は54,800円
- おサイフケータイ非対応
- 防水・防塵非対応
- MicroSD非対応
Xiaomi 11Tは54,800円というミドルレンジ相当の価格でありながら、ハイエンドに引けを取らない処理性能を誇るDimensity 1200 Ultraを搭載し、1億画素のトリプルカメラや有機ELディスプレイ、圧倒的な充電速度を実現したコストパフォーマンスに優れたモデルです。
一方で、日本ではニーズの高いおサイフケータイや防水防塵、MicroSDに非対応である点が非常に残念ですが、その点を考えても非常にうまくまとまっています。
また、主要キャリアのバンドは網羅しているため、どのキャリアでも不満なく使うことができます。
上位モデルであるXiaomi 11T Proはおサイフケータイに対応しています。
Xiaomi 11Tのスペック
Xiaomi 11Tはギラついたグラーデーションがカッコいい
Xiaomi 11Tの付属品
Xiaomi 11Tの付属品がこちらです。
Xiaomi 11Tの付属品
- 本体
- クリアケース
- 67W充電対応ACアダプタ
- USB-Cケーブル
- SIMピン
- クイックスタートガイド
- 保証カード
昨今はクリアケースや充電器が付属しないモデルが増えてきましたが、Xiaomi製品は付属品が充実しています。
Xiaomi 11Tのウリである67W充電に対応したACアダプタとUSB-Cケーブルが同梱されている点はとても有り難いです。
Xiaomi 11Tの外観・デザイン
こちらがXiaomi 11T本体です。今回はグラーデーションカラーが美しいセレスティアルブルーを購入しました。
最近では珍しいギラついたグラーデーションカラーとなっており、見る角度によって七色の輝きを放っています。
このカラー自体は人によって向き不向きがあると思いますが、個人的にはかなり好みです。
落ちついたカラーが欲しい方にはブラックとホワイトも用意されているので安心して下さい。
Xiaomi 11Tのボタン・端子周り
Xiaomi 11Tは右側面に指紋認証兼用の電源ボタンとボリュームキーというシンプルな構成です。
指紋認証センサーは持ったときに押しやすい位置に配置されており、置くだけで認証可能です。
Xiaomi11Tの指紋認証センサーは普通に優秀です☺️ pic.twitter.com/FYAh5Vfmxc
— しみたく🙆 (@Gadget_Simitaku) February 13, 2022
反応は非常に早く、多少濡れていても普通に認識してくれる優秀な指紋認証センサーです。
Xaomi 11Tの顔認証
— しみたく🙆 (@Gadget_Simitaku) February 13, 2022
こちらも相変わらずの優秀さ🤣
指紋と併用できるのがいいですね😂 pic.twitter.com/LNeokpXYWl
また、指紋認証以外には顔認証にも対応しており、こちらも反応はとても早く、一瞬でロックを解除できます。
底面にはUSBポートとDolby AtmosのステレオスピーカーとSIMスロットを搭載しています。
ステレオスピーカーはXiaomi 11T Proや同社のフラッグシップモデルに搭載されているHarman Kardonチューニングのものではないため、少し低音が軽い印象はありますが、同価格帯のものと比べると優秀な部類かと思います。
Xiaomi 11Tのサイズ感・重量
Xiaomi 11Tは6.67インチのディスプレイを備える比較的大型のスマートフォンです。
Pixel 6 Proと比較しても、横幅が少し短い程度でサイズ感はほぼ同等です。
そのため片手操作はほぼ不可能で、指の短い私だと画面の端っこすらも親指が届きません。
本体サイズが大きく重量は約203gあるので、使っているとその重さを実感します。
Xiaomi 11Tのカメラデザイン
Xiaomi 11Tは最大1億800万画素のトリプルカメラを搭載しています。
メイン、超広角、テレママクロの3眼構成はXiaomi王道の構成です。
カメラデザインはXiaomiのMi11シリーズを踏襲しており、カメラレンズを強調したものとなっています。
カメラレンズはわずかに出っ張っており、机に置くと少しだけガタつきます。付属のクリアケースなら縁が高くなっているので安心して使うことができます。
Xiaomi 11Tは120Hz対応の有機ELディスプレイ
Xiaomi 11Tのディスプレイ品質
Xiaomi 11Tのディスプレイは10bit(10億色以上)に対応した高コントラストな有機ELディスプレイを搭載しています。
AdaptiveSyncにてリフレッシュレートを動的に変更することで、コンテンツに応じて最大120Hzのヌルヌルな動作を楽しむことができます。
ピーク輝度は1000nitsなので、直射日光の屋外でも画面が全く見えないような自体には陥りませんでした。
また、画面解像度はFHD+ですが、粗さは全く気になりません。
ディスプレイタイプはフラットで、画面保護シートはデフォルトで貼り付けられています。
画面上部中央にはパンチホール型のインカメラを搭載しています。サイズは小さいため全く気になりません。
Xiaomi 11Tは価格の割にしっかりこなせるカメラ
Xiaomi 11Tのカメラスペック
Xiaomi 11Tのカメラ構成がこちらです。
カメラ構成
- メイン:1億800万画素 スーパーピクセル
- 超広角:800万画素 120°
- テレママクロ:500万画素
メインカメラにはSAMSUNG製イメージセンサーのISOCELL HM2を採用しています。
これは上位モデルであるXiaomi 11T ProやRedmi Note10 ProやMotorola edge20と同じイメージセンサーとなります。
Xiaomi 11T Proと同じイメージセンサーを搭載していますが、画像処理を担うISPが違うため、Xiaomi 11T Proと無印では仕上がりが異なり、Xiaomi 11T Proのほうが優秀と言われています。
Xiaomiはフラッグシップ級と宣伝していますが、フラッグシップモデルが搭載するイメージセンサーではなく、あくまでミドルレンジモデルに多く搭載されているイメージセンサーである点は注意が必要です。
Xiaomi 11Tの作例
Xiaomi 11TはAIが自動で被写体を認識し、補正を加えることで映える写真を撮ることができます。
少し暖色寄りの傾向が強いですが、美味しそうな写真に仕上げてくれます。
大きめのイメージセンサーを搭載しているため、しっかりとしたボケ感を演出することができます。
超広角レンズは画角120°と非常に広く、ほぼ人間の視界と同じ感覚で写真に収めることができます。
Xiaomi 11Tに限った話ではありませんが、Xiaomi11TはHDRを有効化している場合、青空の色彩がバカになる現象がよくあります。
少し緑っぽくなるような気持ち悪い仕上がりになるので、この点は注意が必要です。
テレマクロレンズは通常のマクロと違い、少し離れた位置からの撮影ができるため、自分の影が入らずとても撮りやすいです。
メインレンズの画素数は1億画素の超高解像で、「108M」というモードで撮影することで全画素をフルに発揮した撮影が可能です。
上記のように1億画素で撮影した写真は繊細さを維持したままクロップすることができます。ただし1枚で10MBを超えてる容量となるため、利用するシーンは選ぶ必要があります。
Xiaomi 11Tは望遠連レンズを搭載していないため、望遠はすべてデジタルズームとなります。
2倍だと気になりませんが、5倍程度になると粗さが目立ちます。ズームをしたければ望遠レンズを搭載するハイエンドモデルを選びましょう。
夜景性能は5万円のミドルレンジモデルと比較するとなかなか健闘している印象です。
OIS(光学式手ブレ補正)は搭載していない点は注意が必要ですが、手持ちでもしっかりとグリップして撮影すれば上ぐらいの写真なら簡単に撮ることができます。
さすがにハイエンドモデルのような明るく鮮明な写真は撮れませんが、明暗差がしっかりと効いた味のある夜景が撮れます。
比較的ノイズは少なく、価格を考えると実用的な夜景撮影ができるという印象です。
Xiaomi 11Tの動画性能
Xiaomi 11Tは以下のモードでの動画撮影に対応しています。
- 4K 30fps
- フルHD 30fps/60fps
- HD 30fps
EIS(電子式手ブレ補正)に対応していますが、前述の通りOISは対応していないため、歩きながらの撮影はEIS独特のブレが気になります。
とはいえ、この価格帯としてはかなり綺麗な動画撮影ができるので、手ブレにさえ注意すれば動画撮影は十分実用的です。
Xiaomi 11Tのカメラ総評
少し癖がありますが、本体価格の54,800円を考えるとカメラ性能はとても優秀であると言えるでしょう。
望遠レンズは搭載しない点が同価格隊のMotorola edge20との違いとなりますが、撮影のレスポンスの速さや質感、夜景性能を考えるとXiaomi 11Tのほうが上かと思います。
また、今回はご紹介していませんがXiaomiスマホには長時間露光やムービー効果、クローンなど通常であれば高度な映像編集が必要な効果的な写真・動画撮影が簡単にできるという楽しさがあります。
こうした機能面での豊富さもXiaomiカメラの魅力です。
Xiaomi 11T Proはイメージセンサーや構成は同じですが、ISPや機能面でXiaomi 11Tよりも充実しているため、よりカメラ性能を重視する人は、Xiaomi 11T Proの購入をオススメします。
Xiaomi 11Tは十分すぎる処理性能
Xiaomi 11Tのベンチマークスコア
Xiaomi 11Tのベンチマークスコアは約60万点でした。
Xiaomi 11TはMediaTek Dimensity 1200-Ultra+8GBの十分なメモリを搭載しており、処理性能は通常のミドルハイより一段上です。
全体的にサクサク快適でハイエンドと遜色ない使い勝手です。120Hzリフレッシュレートもヌルヌル滑らかに動きます。
特にGPUのスコアが高く、負荷の高いグラフィックを要するゲームなどで高いパフォーマンスを発揮してくれます。
実際に源神やCall Of Duty Moblieをプレイしましたが、動作は非常に快適で、発熱も特に気になりませんでした。
発熱はゲームだけでなく、SNSやカメラなどの用途でもかなりうまく制御している印象で、発熱が激しめなMi11 lite 5Gと比べると全く気にならずとても優秀です。
Xiaomi 11TはMIUI12.5を搭載
Xiaomi 11TはAndroid11がベースのMIUI12.5がプリインストールされています。
ベースはAndroidですが、MIUIは随所にXiaomiのカスタマイズが施されているため、自分好みにカスタマイズできる楽しいUIですが、慣れてない人には戸惑うかもしれません。
Xiaomi 11Tは67Wの圧倒的な充電スピード
Xiaomi 11Tの電池持ち
Xiaomi 11Tは5000mAhの大容量バッテリーを搭載しており、同価格の機種と比べると電池持ちは良いです。
リフレッシュレートを120Hzに設定していると、使用時はそれなりにバッテリーが減っていきますが、スタンバイ時は1時間1%程度です。
フル充電あれば1〜2日は十分に使える電池持ちです。
Xiaomi 11Tの充電速度
Xiaomi 11Tは最大67Wのターボチャージに対応しています。
Xiaomi 11T Proは120Wという更に高速な充電速度ですが、Xiaomi 11Tの67Wでも他の機種と比べると圧倒的に高速です。
実際にXiaomi 11Tを充電したときの充電速度がこちらです。
Xiaomi 11Tの充電速度
- 充電開始:5%
- 15分後:54%
- 30分後:84%
- 42分後:100%
わずか30分で79%も充電ができます。意外と軽視されがちですが充電速度が速いと色んな場面で恩恵を受けられるので、Xiaomi 11Tの67W充電は大きな魅力です。
気になるのが発熱ですが、充電時の温度は一時40℃を超えていましたが、充電時間が短いためかそれをピークに温度は緩やかに減少していました。
また、このターボチャージは-10℃の環境での充電もサポートしているため、雪国でもちゃんと機能するとのことです。そこまで寒い地域に住んでいないため検証できません。
Xiaomi 11Tの購入方法
Xiaomi 11TはAmazonや楽天などでのSIMフリーモデルおよび各MVNOでの購入が可能です。
特におすすめなのがIIJmioです。
- MNP:27,800円(税抜)
- 通常価格:47,850円(税抜)
- 端末のみ購入でギフト券5000円進呈
本体のみでも安めの価格設定ですし、MNPなら3万円以下で購入できるためコストパフォーマンス抜群です。
Xiaomi 11Tの実機レビューまとめ 大事な機能がないけど、基本スペックは超優秀
Xiaomi 11Tのレビューをお届けしました。
Xiaomi 11Tの注目ポイント
- 七色の輝きを放つグラーデーションカラー
- 120Hz表示対応の有機EL
- 処理性能高いSoC
- 67Wの圧倒的な充電速度
- そつなくこなせるカメラ性能
- MVNOなら2万円台から購入可能
日本人が好むおサイフケータイや防水防塵、MircroSDに非対応である点が非常に残念ですが、それ以外の処理性能やカメラ、ディスプレイなどは非常に完成度が高いです。
正直なところ、Xiaomi 11T Proのほうが随所にスペックアップされており、あまり無印は注目されていな印象がありますが、サクサク動いてゲームもしっかりできる安価な機種が欲しい人にはオススメできる魅力的な端末です。
Xiaomi 11Tが気になっている方はぜひ検討してみて下さい。
最後にご愛読ありがとうございました。
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