携帯電話業界は総務省の度重なる規制により、乗り換え障壁は下がっている一方で乗り換えメリット(割引やキャッシュバック)が薄くなりイマイチ盛り上がっていませんでした。
それが2022年に入ってから急に盛り上がりを見せています。
ネットニュースでも”iPhone13 minが実質23円”という記事が登場するようになり、10万円近い値段の最新iPhoneが月額1円で使える状態となっています。
本体を月額1円で使える仕組みは『スマートフォン 実質23円』で検索すれば、そのからくりを丁寧に解説している記事は沢山ありますので、調べてみて下さい。
本記事ではその仕組みにはサラッと触れつつ、実際にahamoを契約している私がソフトバンクのXperia 5 Ⅲの実質24円案件を契約するに至った経緯や考え方について解説したいと思います。
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私の契約内容とXperia 5 Ⅲ 実質24円回線の概要
契約はahamoで月額2,970円
まず最初に、私の契約内容について簡単に触れておきます。
私の契約内容
- ahamo:月額2,970円
ahamoが登場するまでは5Gギガホのデータ通信量が無制限のプランを使用していましたが、今はahamoで月額たったの2,970円で20GBを使わせてもらっています。
もともとドコモショップにも全く行かないので、ahamoにはかなり満足しており、むしろahamoに満足しているからこそ、他のキャリアで魅力的な割引があっても飛びつくメリットを感じられないという状況でした。
ソフトバンク Xperia 5 Ⅲ 実質24円回線のからくり
今回私が契約したソフトバンクのXperia 5 Ⅲ 実質24円回線について、できるだけ分かりやすく解説します。
この仕組を理解するには、”端末代金”と”通信料”は別で考えるほうがわかりやすいです。
端末代金
チラシに書いてあるようにお支払い総額というのは、端末代金の支払い総額を指しています。
Xperia 5 Ⅲのソフトバンク価格は137,520円です。
ここから3つの割引が適用されます。
- 割引A :▲46,736円⇛量販店独自施策の特別値引き
- 割引B:▲22,000円⇛MNP&メリハリ無制限による値引き
- 新トクするサポート:▲68,760円⇛機種返却による残債免除
”割引B”はMNP&指定のプランの契約による割引です。
2019年10月の電気通信事業法の改正版で回線とセットで割り引く際の上限が税抜2万円までと規制されているため、全てのキャリアでMNPであれば税抜20,000円を上限とした割引が適用されます。
”新トクするサポート”は機種代金を48分割で契約し、24ヶ月目に機種を返却することで、残りの支払いを免除してくれるシステムです。
大事なのは24ヶ月目に端末を返却するので、3年目は手元に端末が残らないということです。
割引Bと新トクするサポートは既存の割引施策です。オンラインショップでも同じ割引が用意されています。
最重要なのが”割引A”です。
この割引Aは小さく『U30特別割引を含む』と書いてありますが、内容はシンプルに端末の特別値引きです。※U30特別割引については割愛します。
この割引のポイントは回線契約は必須ではなく端末のみの購入にも適用されるという点です。
つまり、量販店に行き「Xperia 5 Ⅲを端末だけ下さい」と言うと、この割引を適用した価格(137,520円-46,736円=90,784円)で購入できます。
実態は「端末だけ下さい」と言うと急に在庫がなくなるなどの闇はありますが、この割引は仕組み端末のみの購入でも適用ができます。
割引Bと何が違うのかというと、割引Bは回線契約を必須としているため、電気通信事業法の規制に引っかかり、上限2万円となっています。
割引Aは回線を必須としないため、電気通信事業法の規制を回避することができ、販売店が独自に割引額を設定できるという形になっています。
これがの割引を合計すると137,496円となり、端末代金137,520円との差額が24円となるため、24分割で月額1円の支払いでXperia 5 Ⅲの端末を使えるというわけです。
通信料
割引Bの適用条件は以下4つのどれかとなっています。
- MNPでメリハリ無制限デビュープランに加入
- MNPでデビュープランに加入
- 5〜30歳以下の人が新規
- 5〜30歳以下の人が機種変更
④の機種変更が入っているのが地味にヤバくて、なんのデメリットもなく月1円で2年間Xperia 5 Ⅲを使うことができます。対象の人は要チェックです。
②のデビュープランは22歳以下のスマホデビューの人は、5GBが月額980円で12ヶ月利用できます。これもかなりお得です。
今回私は乗り換えですが、デビュープランは対象外なので、最も月額料金の高い①のメリハリ無制限プランでの契約となります。
メリハリ無制限プランとは
- 月額7,238円(税込)
- データ通信使い放題
- 3回線以上なら-1,210円/月
- Softbank光とセットで-1,100円/月
もともとはahamoを使っているようなドコモ派の私なので、家族もahamoですし自宅のWiFiはマンションに備え付けのタイプなので、割引適用は期待できません。
そのため、Xperia 5 Ⅲの端末代は実質24円となりますが、通信料金は7,238円とかなり高額になります。
データ通信が無制限となるのは魅力的ですが、それでも7,238円/月は高いです。
このXperia 5 Ⅲの案件に対して、「結局回線が高いから安くない!」という声が一定ありまして、その通りではあると思いつつも、私はそれでもこの案件は飛びついてもいいと思える魅力的な案件ですので、その結論に至った思考を次のパートでは解説していきます。
ソフバンのXperia 5 Ⅲを契約契約しようと思った私の頭の中
今回ソフトバンクのXperia 5 Ⅲを購入するにあたって、重要視したポイントはこの1点です。
普通にXperia 5 Ⅲを購入するよりも安価かつ、通信環境もahamoと同様の20GBを利用し続けたい。
Xperia 5 Ⅲはドコモからも販売されていますし、別にSotbankで移動機物品販売で購入することもできます。
普通にドコモでXperia 5 Ⅲを契約するのではなく、あえてソフトバンクに乗り換えることでコストメリットがどれだけ出せるのか、ここが重要なポイントです。
通信回線という面では、大手3キャリアはデータ無制限プランもオンライン専用プランも全部横並びなので、サービス内容には大した差はないと思っています。
そのため、ソフトバンクのメリハリ無制限プランは一定期間使用した後にLINEMOの20GBプランに移行する想定ですが、LINEMOに変わっても何ら問題はありません。
私の頭の中では以下の2つのパターンでの利用料金を試算し、コストメリットがあると考えたので今回ソフトバンクに乗り換えをしました。
- ahamoの回線はそのままでXperia 5 Ⅲを単体で購入する
- ソフトバンクに乗り換えで実質24円のXperia 5 Ⅲを契約する
①ahamoの回線はそのままでXperia 5 Ⅲを単体で購入する
このパターンは『とにかくXperia 5 Ⅲがほしい』と思い、ドコモでXperia 5 Ⅲを購入した場合に2年間に発生する費用を算出しています。
月額料金 | 24ヶ月合計 | |
ahamo料金 | 2,970円/月 | 71,280円 |
Xperia機種代金 | 2,849円 ※スマホトクするプラグラム適用 | 68,376円 |
総計 | 139,656円 |
ahamoではXperia 5 Ⅲを購入できないため、ドコモのXperia 5 Ⅲを端末のみで購入した場合の24ヶ月でかかる費用は139,656円となります。
現行の契約であるahamoを利用したまま、Xperia 5 Ⅲを使おうとすると、2年間で139,656円の出費が必要となります。
②ソフトバンクに乗り換えで実質24円のXperia 5 Ⅲを契約する
次に今回の割引施策を適用して、ソフトバンクに乗り換えで契約した場合の2年間の費用を計算します。
メリハリ無制限プランはデータ無制限ですが、月額料金が高いためあまり長く契約したくないのが本音です。
しかし、ソフトバンクはメリハリ無制限の下のミニフィットPLAN+が3GBで5,478円という舐めた料金なので、仕方なくメリハリ無制限プランを使います。
元々がahamoなのでLINEMOへの移行が最適なのですが、ソフトバンクからLINEMOへすぐに切り替えるとブラックリストに乗る可能性があるため、一定期間はソフトバンクで利用することにします。
ソフトバンクからLINEMOへの移行で寝かせる期間について確定的な情報はありませんが、目安として180日が一つのラインという経験則があるので、これをベースに考えました。
ここでは6ヶ月間はメリハリ無制限プランを使用し、その後はLINEMOへ移行する想定で表を算出します。
ソフトバンクの回線の運用方法
- メリハリ無制限プランを180日間契約
- 7ヶ月目からLINEMOの20GBプランを契約
月額料金 | 利用期間 | 24ヶ月合計 | |
ahamo料金 | 2970円 解約月は日割り無 | 1ヶ月 | 2,970円 |
ソフバン 新規事務手数料 | 3,300円 | 初回のみ | 3,300円 |
メリハリ無制限プラン料金 | 7,238円 (初月日割り:2,585円) | 7ヶ月 (初月日割りを含む) | 46,013円 |
LINEMO料金 | 2,728円 | 17ヶ月 | 46,376円 |
Xperia機種代金 | 1円 | 24ヶ月 | 24円 |
キャッシュバック | ▲5,000円 | 初回のみポイント還元 | ▲5,000円 |
総計 | – | – | 93,683円 |
180日メリハリ無制限プランを維持した後にLINEMOへ移行した場合の2年間の維持費は93,683円となりました。
ahamoは5分定額が付いていますが、LINEMOは付いていません。もともとそこまで通話はしていませんし、楽天Linkなど代替手段もあるのでLINEMOは通話定額は付けていません。
最初の7ヶ月間はデータ無制限ですし、Youtube Premiumが6ヶ月無料(5,880円相当)で使えるので、この辺りは本プランのメリットです。
ソフトバンクに乗り換えたほうが2年総額で4.6万円も安くなる
①と②の試算結果をまとめたものがこちらです。
試算結果 | 2年間の費用 |
①ahamo継続 | 139,656円 |
②ソフトバンク乗り換え | 93,683円 |
①-② | 45,973円 |
①と②の試算結果の差額は約4.6万円となりました。
普通にXperia 5 Ⅲを購入するよりも、今回のソフトバンクのXperia 5 Ⅲの案件で契約したほうがトータルの通信料金を考慮しても4.6万円も安くXperia 5 Ⅲを契約できるという結果となりました。
「実質24円で利用できます!」と言われても、通信料金の話を棚に上げているのでピンときませんが、私のようにahamoを利用している人であれば、普通に買うよりも4.6万円安く契約できると解釈することができます。
ahamoを使っていると元々が安いこともあり、なかなか安く契約できる案件がないのが実情です。
しかし、このソフトバンクのXperia 5 Ⅲの案件は4.6万円というかなりの大きいコストメリットがあると感じたので、わざわざソフトバンクに乗り換えて契約することにしました。
量販店での内容を聞いて判断しているので、ここまで緻密な計算はしていませんが、こんな思考で考えた結果お得だと思ったので契約をさせていただきました。
契約プラン次第ではもっとお得になる
今回私はahamoというコスパが抜群な契約であったため、このお得額となりましたが、契約次第ではもっとお得になるはずです。
例えば、もともとドコモやauのデータ無制限プランを契約していた場合、ソフトバンクのメリハリ無制限プランに変更しても月額料金はそこまで変わらないはずです。
そうなると、単に会社を乗り換えるだけでXperia 5 Ⅲを毎月1円で利用できることになります。
ただ、データ無制限プランは光回線や家族割などが前提となっている気もするので、そうなると家族全員でXperia 5 Ⅲをレンタルするのかと思いますが、それも全然アリだと思います。
また、今回はXperia 5 ⅢなのでeSIM非対応機種ですが、同様な割引はeSIMに対応しているiPhoneでも実施されています。
eSIM対応だと何がいいかと言うと、Softbankは最低価格で維持して、メインのデータ通信は割安なPovoを契約するといった運用ができるのです。
月額料金 | |
メリハリ無制限 | 7,238円 |
ミニフィットPLAN+ + Povo 120GB | 3278円 +2164円 =5,442円 |
差額 | 1,796円 |
わざわざ2回線での運用が必要にはなりますが、更に1,796円/月も安く維持することができます。
結論 お得にXperia 5 Ⅲが欲しいなら契約すべし
ahamoを契約している私がソフトバンクのXperia 5 Ⅲの実質24円案件を契約するに至った思考を書き起こしてみました。
私はahamo利用だったので恩恵を受けづらい契約にも関わらず4.6万円もお得にXperia 5 Ⅲを利用できるので、Xperia 5 Ⅲが欲しい方は契約してもなんらデメリットのない案件だと思います。
移動機物品販売で買えるのであればそれが一番楽なのですが、急に在庫がなくなったり、バンドもahamo利用だとband19/21に対応していないなど細かい問題もあり、今回はSoftbankに乗り換えをしました。
実際に乗り換えるとなると、光回線やクレジットカード、電気など面倒な要素がとても多く、各社の囲い込み戦略の術中にハマっていることに気付かされると思いますが、得したければ面倒くささを嫌ってはいけません。
規制がどんどん強化され、年々動きづらくなる携帯市場ですが、知っている人だけが得するケースは山程あります。
こうしたお得な案件は見逃さず、お得で快適なモバイルライフを楽しみましょう。
ソフトバンクのXperia 5 Ⅲの案件は2/28まで全エディオン店舗で実施中みたいです。
最後にご愛読ありがとうございました。
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