私はメインのタブレットとしてiPad Pro(11インチのM1チップモデル)を愛用しています。
過去にはiPad miniも使っており、サイズ感的にはiPad miniが好みなのですがイマイチAppleが本気を出さないせいか、すっかりProで落ち着いていました。
そんな中、昨年2021年9月に新しいiPad miniが登場し、ようやく最新トレンドをキャッチアップした満足できそうな仕上がりの予感がしました。
発売から8ヶ月程度したタイミングではありますが、ようやくProからminiへの乗り換えを決意し、先日iPad miniを購入したのですが、結論としてはiPad Proを使い続ける決断をしました。
本日はわざわざiPad miniを購入したにも関わらず、iPad Proを使い続ける決断をした理由を解説します。
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iPad Proからminiへ乗り換えようと思った理由
私がiPad Pro(11インチのM1チップモデル)からiPad mini(第6世代)へ乗り換えを決意した理由は次の2つです。
- iPad Proの利用頻度が低い
- 差額分でお金を浮かせたい
iPad Proの利用頻度が低い
もともとiPad Proを購入していた目的はSidecarによるデュアルディスプレイ化や出張時にMacBookではなくiPad一本化することだったり外出先での記事執筆です。
言わずもがなSidecarはMacBook利用者には気軽にデュアルディスプレイ化できる神ツールですし、iPadでもBluetoothマウスやキーボードを使えば屋外でも記事執筆ができる点には非常に満足しています。
ただ、これらの用途を除くと実はiPad Proは全然使っていないのが現実だったりします。最近では外に出る機会もめっきり減ったのでなおさら使っていません。
その一番の原因が11インチというサイズ感です。
11インチはスマートフォンに比べるとかなりの画面サイズで動画視聴や漫画には最高なのですが、ちょっとした調べ物やTwitterなどのSNSだとスマートフォンのほうがサクッと確認できるし、スマホなら常に手元にあるためわざわざiPadを取りに行く手間もありません。
ゴロ寝で使うには画面サイズが大きすぎて扱いづらいですし、”画面が大きい=手を動かす範囲が広い”という面倒くささもあり結局スマホで済ませてしまいます。
こうした状況のため、「もう少しコンパクトなiPad miniでよくないか?」と考えるようになりました。
差額分でお金を浮かせたい
実は一番の理由がこれです。
iPad ProはM1チップに憧れて衝動買いで購入したものの、M1チップの性能を発揮するような使い方は1ミリもできず、iPad miniでも良かったのでは?と思うようになりました。
とはいえ、120HzのProMotionディスプレイは快適ですし、スピーカー性能は圧巻です。
ただ、それだけのために高いiPad Proを使う意味はあるのかと疑問に思っていました。
- iPad Pro 11インチ 128GB(最小構成):94,800円
- iPad mini 64GB(最小構成):59,800円
もちろんスペックに違いはあれど、最小構成で比較するとその差額は35,000円です。
なかなかいい値段なので、決して使いこなしていると言えないM1 iPad ProならいっそiPad miniにしてしまってもよいのではと思ってしまいました。
iPad miniへ乗り換えたけど結局Proにした理由
先に述べたとおり、もう少し取り回しの良いサイズ感で使用頻度を上げつつ、少しお金を浮かそうという狙いでiPad miniを購入したのですが、実際に使ってみた結果そのままiPad Proを使い続けるという結論に至りました。
その理由が次の4つです。
- ディスプレイ品質が微妙
- 使いやすいけど用途にマッチしないサイズ感
- iPad miniは大きいiPhone
- 結局そんなにお得になっていない
ディスプレイ品質が微妙
誤解されないように言っておくとiPad miniは非常に完成度の高いデバイスに仕上がっていると思っています。
取り回しがよくて、M1チップでなくA15 Bionicですがその処理性能は十分ですし、Apple Pencil対応なのでちょとしたメモ書きにもぴったりです。
ただ、どうしようもなかったのがディスプレイです。
残念ポイントは以下の2点です。
- ゼリースクロール
- 60Hzのリフレッシュレート
ゼリースクロール現象
ゼリースクロールについてはかなり問題になっているので詳しくは話しませんが、簡単に言えば、縦スクロール中に表示の時差により歪んで見えるような現象です。
それぞれの感覚によるところが大きいですが、私はかなり気になります。
まさに”ゼリー”のように画面がぬるりと遅れてきます。
しかもこのゼリースクロール現象はAppleが公式に”「仕様です」と明言したことにより、改善される見込みはないというから絶望です。
60Hzのリフレッシュレート
実はゼリースクロールと並んで気になったのが60Hzのリフレッシュレートです。
Androidの世界では120Hzや90Hzのリフレッシュレートはスタンダードとなっていますが、iPhoneはiPhone13 Pro/Pro Maxのみとなっています。
iPadはProシリーズのみ120HzリフレッシュレートのProMotionに対応しており、Airやminiはすべて60Hzです。
そのため、iPhone13 Pro/Pro Maxを使用している人以外はあまり気にならないと思いますが、ハイエンドAndroidと一緒にiPadを使っている私にはかなり気になります。
👈iPad mini 60Hz
— しみたく🙆 (@Gadget_Simitaku) May 15, 2022
iPad Pro 120Hz👉
スローモーションで比較
滑らかさが段違い。。 pic.twitter.com/IR0tIaEpjM
こちらの投稿を見てもらえると、120Hzが如何に滑らかにスクロールするかがわかるかと思います。
60Hzの何が嫌なのかと言うと、常に残像がチラつくという点です。
こうなってしまうと60Hzは気持ち悪くストレスがたまる上に、滑らかに動かないため動作がもっさりしているような錯覚に陥ります。
もちろんAppleのA15 Bionicプロセッサーは私にとって何一つ不自由ない処理性能なのですが物足りなく見えてしまうのです。
そしてこれは特定のアプリだけの話ではなく、すべての動作に言える話です。
このちょっとした気持ち悪さが気になってしまい、結局スマホで操作するようになってしまい、せっかくiPad Proよりも持ち運びやすくなったのに結局使わないという残念な結果となりました。
使いやすいけどマッチしないサイズ感
iPad miniに乗り換えたことで今まで作業部屋でしか使わなかったiPad Proをいろんなところに移動させて使おうと思うモチベーションになったことは事実です。
特に最近は諸事情によりほとんど外で作業しないのですが、iPad miniは持っている無印良品のサコッシュにも入る素晴らしいサイズ感は取り回し最高だと思っています。
こんな感じで片手でホールドできるサイズ感も気軽に手の取ろうと思えます。
ただ、先に述べたディスプレイの話もありますし、そもそもiPad miniは私の使い方とあっていないことがはっきりと分かりました。
iPadシリーズではMagic KeyboardやSmart Keyboard Folioといった高品質な純正キーボードが用意されています。ただしこれらはiPad Proや無印iPadのみでiPad miniにはキーボードカバーは用意されていません。
つまり、iPad miniはそもそも執筆用のデバイスとして用途が想定されていないということです。
Sidecarの利用は可能ですが、やはりサブディスプレイとして使うなら11インチのほうが効率は良いのは確かです。
もちろん手軽に8インチ級の大画面を持ち運んで調べ物やSNSをやる分にはピッタリのサイズ感なのですが、ディスプレイの問題からその用途なら常にポケットに入っているスマホでサクッと済ませてしまいます。
常々思っていることなのですが、文字入力は長文でなければiPadよりもスマホの方がサクッとできちゃいます。WEB検索やSNS投稿なんかはむしろスマホの方が快適です。
逆に電子書籍を読むなら持ち運び含めてiPad miniのサイズ感は最高ですね。ただ私にはそんな機会も減ってしまったので活躍できる用途がほとんどありません。
iPad miniが用途によっては素晴らしいサイズ感なのは一切否定しませんが、結局このサイズでやることを考えると自分の用途にはマッチしていないことがよくわかりました。
iPad miniは大きいiPhone
久しぶりにiPad miniを使ってみて思ったのは”iPad miniは大きいiPhoneに過ぎない”ということです。
”小さいiPad”ではなく”大きいiPhone”です。
その理由は、先に述べた通り、iPadがよりPCライクな方向に向かっていく中で8.3インチ程度のディスプレイサイズではPCとして使えず、スマートフォンの延長上にしかいないためです。
初代や2代目のiPad miniが出て当初はスマートフォンがまだまだ小型であったため、初代や2代目の7.9インチという画面サイズでも十分需要がありましたが、6インチ超えモデルが多数を占める今のスマートフォン市場では”スマホでよくね?”という発想がどうしても頭をよぎってしまいます。
iPhoneのminiシリーズなどとセットで使うなら良い使い分けだなと思ったりします。(ただ、同じApple製品なのに充電端子が違うという苦行が待ち構えていますが・・・)
そう考えると、iPad ProはPCライクでありiPad miniはスマートフォンライクなので、この2機種で乗り換えを検討する時点でナンセンスだったことに気付かされました。
結局そんなにお得になっていない
iPad miniを購入して数日後にiPad Proの処分をするためフリマアプリに出品したのですが、発売からほぼ1年経過していることもあり思っているほど高く売れる気配がしませんでした。
眺めている感じでは手元に残る利益が7万円前半ぐらいでは売れそうなのですが、そうなってくるとiPad miniとの差額が2万円ぐらいしかありません。
2万円を得るために残念なディスプレイと効率の下がるサイズ感を考えると、そのままiPad Proを使ったほうが幸せなのではと考えてしまいました。
また、私の実体験上、iPad Proは発売後少し値下がりした今のタイミングからはリセールバリューがかなり堅調に推移します。
私の場合だと、ちょうど一回値落ちした段階で、ここからあまり値下がりせず使い続けられると考えると手放すのが惜しいです。
リセールバリューの強さはiPad Proだけの話ではありませんが、このタイミングで乗り換えることに凄くもったいなさを感じてしまいました。
中古のiPad Proのコスパが抜群すぎる
iPad miniへの乗り換えを検討して、結局iPad Proを使うことにした今、私が思うことは中古のiPad Proのコストパフォーマンスが抜群だということです。
この中ではiPad Proを中古で売る側でしたが、購入する側の目線に立つと圧倒的な処理性能かつ滑らかで美しいディスプレイ、圧巻のスピーカー性能、用途が少しづつ増えてきたLiDARなど、この盛り沢山のタブレットが中古ならだいたい7万円台で購入ができるのはお得以外の何物でもありません。
上で紹介した記事でも解説していますが、ここにリセールバリューの高さが加わって、売却前提で考えると月額換算するとタダみたいな金額で使うことができます。
オーバーな言い方をすると「なぜiPad Proを購入しないのかわからない」ほどコストパフォーマンスが抜群です。
もちろんiPad miniも小型タブレットでは高いコストパフォーマンスを発揮していますが、ディスプレイなどの明確な弱点があり完成形でないのは確かです。
私の中ではiPad Proは完成していると思っているので、その使用体験は素晴らしく、リセールバリューも今後も高い状態を維持し続けるでしょう。
iPad miniへ乗り換えて大成功したという経験談を紹介するつもりでしたが、結局iPad Proのコスパの良さを再認識する良い機会となりました。
iPad選びで迷っている方はぜひ中古のiPad Proを検討してみてください。
最後までご愛読ありがとうございました。
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