Galaxy M23 5Gはこれまで日本ではキャリアモデルを通じてのみ販売されていたGalaxyスマートフォンとして初めてAmazonや家電量販店で販売されるSIMフリーモデルとして登場した記念すべき1台です。
これまではフラッグシップのSシリーズ、低価格層向けのAシリーズの2ラインナップでしたが、Galaxy M23 5GはMシリーズという新しいラインナップであることも注目の1台です。
私はAmazonにてGalaxy M23 5Gを購入して2週間程度使用してきたので、実際にGalaxy M23 5Gを使ってわかったメリット・デメリットの実機レビューをお届けしたいと思います。
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Galaxy M23 5Gの注目ポイント・スペック
Galaxy M23 5Gのメリット・デメリット
- デュアルSIM対応
- 120Hzリフレッシュレート対応
- 最大1TBのMicroSD対応
- 最大50MPのトリプルレンズカメラ
- 5,000mAhの大容量バッテリー
- イヤホンジャック搭載
- ディスプレイはTFT液晶
- 防水・おサイフケータイ非対応
- 販路はAmazon、ヨドバシカメラ、ビックカメラのみ
- 価格は約4万円と少し高め
Galaxy M23 5Gはミドルレンジに位置づくスマートフォンとなっており、スペックはそれなりのものを載せつつ、4万円と比較的手を出しやすい価格となっています。
ディスプレイは有機ELではなくTFT液晶ですが画面解像度はフルHD+かつ120Hzリフレッシュレートに対応しています。
Mシリーズの特徴が大容量バッテリーなので、Galaxy M23 5Gは5,000mAhというかなり大きめのバッテリーを搭載しています。
SIMフリーモデルのためこれまでのGalaxyと異なり、Amazonや家電量販店で購入できることがメリットである一方で現時点ではMVNO経由で購入できないため割引施策等はなくほぼ定価での購入を余儀なくされます。
イヤホンジャック搭載、MicroSD対応である一方でおサイフケータイや防水は非対応である点は注意が必要です。
Galaxy M23 5Gのスペック詳細
Galaxy M23 5Gのスペック詳細はこちらです。
Galaxy M23 5Gは樹脂素材ながらシンプルでスッキリとした外観
Galaxy M23 5Gの化粧箱・付属品
Galaxy M23 5Gの化粧箱は昨今の流れを汲み取り非常に簡易でコンパクトです。
最近のスマホの付属品が簡素化されて、箱がどんどん薄くなってるから、「いっそもっと薄くしてポスト投函してしまえ」ってちょっと前にツイートしたら、本当にポスト投函される時代が来てました😂 pic.twitter.com/GMg3493bmx
— しみたく🙆スマホオタクに憧れる一般人🤥 (@Gadget_Simitaku) April 21, 2022
私はAmazonで購入したのですがスマートフォンがポスト投函で届いたのは初めてでした。
付属品はUSBケーブルが入っている程度で、ケリアケースも充電器も付属されていません。
また、最近のGalaxyは画面保護フィルムもデフォルトで貼り付けられておらず、Galaxy M23 5Gも同様に保護フィルムは貼り付けられていないなので、購入する際にはクリアケースや保護フィルムを一緒に購入することをオススメします。
Galaxy M23 5Gの外観
こちらがGalaxy M23 5Gの外観です。
本体デザインは昨年のミドルレンジモデルであるGalaxy A52とよく似ておりとてもスッキリしています。
キャリアロゴもなければおサイフケータイにも非対応なのでFelicaロゴもありません。
背面素材は樹脂系の素材が使用されていますが、マット加工が施されており指紋が目立ちづらいため好印象です。
少なくともGalaxy M32 5Gの質感は好き😊
— しみたく🙆スマホオタクに憧れる一般人🤥 (@Gadget_Simitaku) April 21, 2022
(念の為IMEIは消して再投稿) pic.twitter.com/wXCYnNzrK9
ハイエンドモデルのような高級感こそありませんが、ミドルレンジらしい安っぽさはなく質感は非常に良いと言えるでしょう。
Galaxy M23 5Gは横幅77mm、縦165.5cmなので最近のスマートフォンとしては比較的大きな部類に入ります。
Galaxy S22 Ultraと並べても4隅がラウンドフォルムになっている点以外はほぼ同じサイズ感です。
カメラは最大50MPのトリプルレンズを搭載しており、台座の部分が少しだけ高くなっています。レンズ部分が突出しているわけではありません。
Galaxy M23 5Gのボタン・端子周り
Galaxy M23 5Gは右側面に指紋認証兼用の電源ボタンと音量キーとが搭載されています。
Galaxy M23 5Gの指紋認証
— しみたく🙆スマホオタクに憧れる一般人🤥 (@Gadget_Simitaku) April 30, 2022
かなり早いし精度も高い☺️ pic.twitter.com/yDJTYMDWBI
指紋認証はとても早く精度の高いです。親指で押しやすい位置にあるためとても使いやすいです。
底面にはUSB−Cポートとイヤホンジャック、スピーカーが搭載されています。
Galaxy Sシリーズでは搭載されていないため、イヤホンジャックがあるのはGalaxy M23 5Gならではの魅力です。
スピーカーはモノラルですが割と迫力のある音を出してくれます。少し解像感にかけますが価格を考えると優秀な部類に入るかと思います。
本体左側面にはSIMカードスロットを搭載しています。
SIMカードはnano-SIM2枚とMicroSDカードが同時利用できるタイプで、MicroSDと2枚目のSIMカードを排他利用しないため本体の容量不足(128GB)をMicroSDで補える点はGoodです。
Galaxy M23 5GのディスプレイはTFT液晶ながら映りは良い
Galaxy M23 5Gのディスプレイ性能
Galaxy M23 5Gは有機ELではなく6.6インチのTFT液晶を採用しており、解像度は1080 x 2408 のFHD+、リフレッシュレートは120Hzに対応しています。
Galaxyといえば発色の良い有機ELが人気なので、液晶である点は残念ですがGalaxy M23 5Gの液晶は想像していたよりも品質が良いです。
FHD+解像度なので画面の粗さは全く気になりませんし、有機ELほどビビッドな発色はありませんが全く気になるレベルではありません。
むしろ焼付きが起こらないという点では液晶にも一定の歩があるため、液晶を採用している点は一概にデメリットとは言えないでしょう。
エントリーモデルであるGalaxy A32はHD+解像度であったことが残念な点でしたが、FHD+を採用することで一定のレベルはクリアしている印象です。
太いベゼルにしずく型のノッチ搭載
Galaxy M23 5Gはフロントカメラがしずく型のノッチとして搭載されています。
ノッチ自体は特に気になるものではないのですが、気になるのはベゼルの太さです。
数年前のディスプレイと比べると画面占有率は格段に高いですが、はっきりと見て取れるレベルと太いベゼルとなっています。
特にディスプレイ下部のベゼルが太い点は気になる人も多そうなサイズ感です。
Galaxy M23 5Gのカメラは夜景やイマイチだが昼間ならまあまあ
Galaxy M23 5Gのカメラスペック
Galaxy M23 5Gは背面に3つのカメラを搭載しています。
Galaxy M23 5Gのカメラスペック
- 広角:50.0MP(F値1.8)
- 超広角:8.0MP(F値2.2)
- マクロ:2.0MP(F値2.4)
3つのレンズを搭載しつつも1つは低画素数のマクロレンズなので実質は広角と超広角のデュアルレンズと考えてもらっていいかと思います。
Galaxy M23 5Gの写真作例
花撮りの写真ですが、Galaxyらしくかつミドルレンジにありがちな彩度強めな加工が目立つ印象です。
ただ、見るに堪えないかというとそうでもなく、割としっかり撮れる印象です。
逆光化や晴天の日の明暗差が強く出る日の作例です。
この価格ながらHDRはしっかりと効いており、わずかにノイズが目立ちますが、黒つぶれや白飛びはかなり抑えられています。
青空はより青く、木々の緑はより緑々しいGalaxyらしい作例です。
超広角レンズの画角は非常に広く、人間の視野角と同等の123°で撮影ができるため肉眼とほぼ同じ景色を写真に収めることができます。
マクロレンズを搭載しており、被写体にかなり寄った写真が撮れますが、画素数が200万画素と低いため粗さが目立つ印象です。
Galaxy M23 5Gはナイトモードに対応しており、夜間でも明るくノイズの少ない写真を撮ることができます。
街頭の灯りが幾つかあるぐらいの光量があればノイズの少ない明るい写真が撮れるため実用的なレベルです。
ただ、レンズフレアが酷いのが気になります。
ナイトモードは超広角レンズでも使用できますが広角レンズに比べるとどうしても全体的に暗く実用性は低いです。
光量がこれ以上少なくなると、ナイトモードでも全体的に真っ黒で使い物になりません。
参考までにGalaxy S22 Ultraと比較した写真がこちらです。
Galaxy M23 5Gの動画性能
Galaxy M23 5Gは以下の3つのモードでの撮影に対応しています。
- HD/30fps
- フルHD/30fps
- 4K/30fps
60fps撮影はできません。
OIS(光学式手ブレ補正)は非対応ですが、EIS(電子式手ブレ補正)には対応しており、歩きながらの撮影程度なら許容範囲です。
ただ、動画品質は全体的にノイズが目立ちあまり綺麗とは思えないのが正直な感想です。
Galaxy M23 5G カメラ総評
Galaxy M23 5Gは厳しめの低照度環境を除けばミドルレンジスマートフォンとしては十分実用的な写真を撮ることができます。
ただ、撮れる写真だけの話をすれば実用的なのですが、Galaxy M23 5Gのカメラアプリの挙動が重く、起動やモード切替にもたつくケースが多くストレスが溜まるカメラでした。
このあたりはSoCの性能に依存してきますが、使い勝手の面を考えるとちょっと残念なカメラだと思ってしまいました。
Galaxy M23 5Gの処理性能・使い勝手
Galaxy M23 5Gのベンチマークスコア
Galaxy M23 5GのAntutuベンチマークスコア(ver9)の結果は約38万点でした。
Galaxy M23 5Gはメモリ6GBかつSoCはSnapdragon750Gを搭載しており、ベンチマークスコアはOPPO Reno5 Aと同程度なのですが動作はOPPOのほうが断然快適です。
Galaxyスマートフォンが搭載するONE UIは多機能である一方でアニメーションなどの動作が重い傾向にあり、Sシリーズのようなハイエンドモデルと比べると性能の低いMやAシリーズではスペック不足感が目立ちます。
特に顕著なのがアニメーションです。アプリの起動や切り替えはサクサク動くのですが、その間に挟まるアニメーションがカクついたりワンテンポ遅れたりすることがとても気になりました。
そのため他社のミドルレンジスマートフォンと比べると動作の快適とは言い難いです。
アニメーションは開発者ツールからオフにできるため、気にある方はアニメーションを0もしくは0.5倍にしましょう。これだけでかなり改善します。
Galaxy M23 5Gのソフトウェア・使い勝手
動作の快適性には若干の難があるものの、Galaxy M23 5GはGalaxyのノウハウが詰め込まれたONE UIを搭載しているため細かい機能やUI面での使い勝手は非常に優秀です。
Galaxy M23 5Gで言えば、SIMフリーモデルならではのDSDVに対応していることや、指紋認証と顔認証の両方に対応している点、イヤホンジャック、MicroSDの対応など便利な機能を抑えられています。
一方で、おサイフケータイや防水非対応である点は国内向けのミドルレンジモデルとしては非常に惜しいところです。
Galaxy M23 5Gは大容量5000mAhのバッテリー搭載
Galaxy M23 5Gは優秀な電池持ち
Galaxy M23 5Gは5,000mAhという大きなバッテリーを搭載しています。
そのため電池持ちはとても優秀で、WEBブラウジングやSNS、写真撮影などの用途であれば丸1日使っても電池残量は約半分程度残っていました。
ライトな使い方はであれば2日は充電不要で使い続けることができるため、電池持ちは非常に良いと思いました。
Galaxy M23 5Gは25Wの急速充電対応
Galaxy M23 5Gは最大25Wの超急速充電に対応しています。
25Wの超急速充電はGalaxy S22/S22+と同じ充電速度で、XiaomiやOPPOなどの中国メーカーと比べると見劣りする速度ですが、Galaxy A32のように大容量ながら15Wという低速な充電速度ではないためそこまで困ることはないでしょう。
実は検証したあとに気づいたのですが、Galaxy M23 5Gの25W超急速充電は設定から有効する必要があるようです。
そのためこちらの結果は25Wではないため、フル充電に約2時間半近くの長時間がかかっています。
こちらが25W超急速充電での充電時間です。
充電速度
- 0分:7%
- 30分後:48%
- 60分後:88%
- 73分後:100%
1時間で81%充電できており、かなり充電速度が早くなりました。
中国メーカーのような50W超の充電速度と比べるとまだまだ遅いですが、十分実用的であると言えるでしょう。
Galaxy M23 5Gはネットワーク関連で注意が必要
Galaxy M23 5GはSIMフリーモデルということで、最近話題になっているバンド制限の問題を受けることなく、大手4キャリアの主要バンドに対応しています。
ただ、ネットワーク周りでは幾つか注意が必要です。
- 楽天の5Gエリアに入ると圏外となる
- ドコモの3Gは利用不可能
楽天で使う人は5Gはオフにしましょう。ドコモの場合は3Gのみのエリアでは通信できなくなってしまうため要注意です。
Galaxy M23 5Gのレビューまとめ なんともオススメしづらいGalaxy
Galaxy M23 5Gのレビューをお届けしました。
外観やカメラ性能、機能面など4万円という価格を考えるとうまくまとめてきた印象がある一方で、正直オススメはし辛い機種です。
4万円のミドルレンジというのはOPPO Reno5 AやXiaomi Mi11 lite 5Gなど全方位的に完成度の高いモデルが犇めく激戦区です。
この2モデルは防水およびおサイフケータイにも対応しており、カメラ性能もGalaxy M23 5Gより優秀です。
また、販路も広くMVNOやサブブランドでの強力な割引のおかげで4万円以下の価格で購入ができることを考えると、わざわざ定価の4万円出してGalaxy M23 5Gを購入する意味はあるのかは疑問です。
日本初のSIMフリーモデルということで期待の意味を込めて購入しましたが、この攻め方だとGalaxyのSIMフリーモデルは少し不安が募ります。
とは言え、これまでのキャリアモデルのみの販路からSIMフリーへと新たに挑戦してきたGalaxyなので、次はSシリーズのSIMフリー化に期待が高まるところです。
気にある方はGalaxy M23 5Gを検討してみてはいかがでしょうか。
最後までご愛読ありがとうございました。
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