Google純正のワイヤレス充電器『Pixel Stand (第 2 世代)』がようやく発売されました。
価格が9,570円とかなり高価なワイヤレス充電器を購入した理由は、Pixel 6 Proの早期購入特典で貰えるGoogleストアクレジットがあったからです。
最大で23Wの高速充電に対応し、冷却ファンも搭載された第2世代となるGoogle Pixel Standです。
本日は実際にGoogle Pixel Stand(第2世代)を使ってわかったメリット・デメリットのレビューをお届けします。
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2022年1月18日追記:ソフトウェアアップデートが配信開始され、ワイヤレス充電の充電速度周りの挙動が改善されています。
Google Pixel Stand(第2世代)の外観・ソフトウェア
デザイン・外観
こちらがPixel Stand本体とパッケージです。
いわゆるスタンドタイプのワイヤレス充電器で、ドームを斜めに削ったような面白いデザインです。
白を基調としており、一見プラスチックのように見えますが、質感はポリカーボネートのようなゴムっぽい触り心地です。
Pixel Stand(第2世代)には冷却ファンが搭載されています。ファンを搭載している急速充電はどうしても排熱効率上ファンの位置がモロわかりのデザインになりがちですが、Pixel Standは全くわかりません。
しかし、実際にファンが回っているときは本体上部に手をかざすとしっかりと風を感じることができしっかりと冷却されていることがわかります。
さすが1万円近い高級ワイヤレス充電器なだけにデザインと機能面をうまく両立させていると言えるでしょう。
背面にはGoogleのロゴが印字されています。背面に印字するぐらいなら本体側面や正面に書いてくれたら純正らしさがすぐにわかっていいのにと思ってしまいました。
背面も側面同様にゴムっぽい質感なので、机の上などに置いてもズレることはありません。
背面にはUSB-Cポートが搭載されています。
高出力のワイヤレス充電器はケーブルと本体が一体化されているものもあるので、分離されていると取り回しが良くなるのでGoodです。
Pixel Stand(第2世代)にはGoogle純正の30Wの急速充電器とType-Cケーブルが同梱されています。
そう考えるとPixel Stand(第2世代)は9,570円なので、ワイヤレス充電器単体は5,610円と考えても良いでしょう。(30W充電器がそもそも高いですが・・)
スタンドの角度は変更ができませんが、立て掛けている状態で画面は見やすく、ちょっとした操作は苦ではありません。
Pixel6シリーズと同時期に発表されているだけあって、Pixel 6 Proのカメラバンプとも干渉はせずピッタリフィットします。
ただし、縦置き前提で作られており、Pixel 6 Proを横置きで充電ができない点は注意が必要です。
台座の部分は厚めなので、Pixelに限らずワイヤレス充電対応のスマートフォンならどれでも使えますし、ドロイド君を立てかけて、ドロイド君スタンドとして使うこともできます。(※ドロイド君はワイヤレス充電非対応)
UX・ソフトウェア
一般的なワイヤレス充電器なら置いて充電するだけで終わりですが、さすがに1万円近いGoogle純正充電器ということもあり、UX/ソフトウェア周りでも様々な機能が用意されています。
Google Pixel Stand(第2世代)にPixelスマートフォンを置くと、初回に限りセットアップ画面が表示されます。
ここでは以下の設定を行うことができます。
Pixel Standできること
- Google Nestに接続中のデバイス制御
- アンビエント表示(スライドショー)
- 自動サイレントモードの設定
- 目覚ましディスプレイの設定
- 充電速度の選択
これらの機能はPixelスマートフォンをGoogle Nest Hubのように使うことを想定して作られています。
Google Nestに接続中のデバイス制御
Google Nestで制御できるデバイスを4台まで登録し、充電中に操作することができます。
追加すると充電中にPixelの画面をタップするとこちらのような画面が表示されます。
アンビエント表示(スライドショー)
アンビエント表示は想像に易いかと思います。
Google Nest Hubと同じく、Googleフォトにアップロードされた写真やアルバムをスライドショー形式で表示してくれる機能です。
自動サイレントモードの設定
Pixel Standに立て掛けている間は自動的にサイレントモードに切り替えてくれます。
目覚ましディスプレイの設定
Pixelのライトを目覚ましとして利用することができます。
充電速度の選択
Pixel Standは23W(Pixel 6Proのみ)、21W(Pixel6のみ)、15W(Qi 認証済みデバイス)の充電速度に対応しており、Pixel 6 Proであればワイヤレスで最大23Wとなかなかの速さで充電することができます。
また、中華メーカーの純正ワイヤレス充電器は30Wを超えるものもいくつか販売されていますが、サードパーティ製の製品だと10Wや7.5W製品が一般的であることを考えると、Pixelの23Wは魅力的です。
ただし、ワイヤレス充電で高出力を維持しようとするとかなり発熱します。
そのためPixel Stand(第2世代)では冷却ファンを搭載していますが、ファンの音が気になる人のためにあえて充電速度を落とすような”静音”という設定が用意されています。
充電性能・充電時間
こちらがPixel 6 Proを充電モード”最適”で充電したときの結果です。
充電を始めてから約1時間で33%ほど充電できました。
はっきり言って遅いですね。フル充電だと3時間超かかるぐらいの充電速度です。
そのため、本来の充電性能はアップデート後に再レビューしたいと思います。
また、ファンの音ですが充電中にファンが回っていることは確認できますが、特に気になるような音量ではありませんでした。
Google Pixel Stand(第2世代)を実際に使ってわかったメリット・デメリット
Pixel Stand(第2世代)のメリット
正直な話、Pixel Stand(第2世代)はあまり魅力的な点がありません。
強いて言えば、充電器本体とケーブル&充電器が分離できるため、ワイヤレスではなく有線で充電したいときにはPixel Standからケーブルを抜いて有線充電できることですかね。
このとき縦置きはできませんが、横置きならそのままスタンドが使えます。
あとはやはり23Wの高速な充電速度ですが、前述の通り、残念ながら執筆時点(12/18)では本来持っている性能は発揮できていません。
なんとか発売日に合わせてアップデート配信をさせてほしいですね。
2022年1月18日追記:ソフトウェアアップデートが配信開始され、ワイヤレス充電周りが改善されています。
Pixel Stand(第2世代)のデメリット
メリットは少ない一方でデメリット・不満点は沢山あります。
いろいろありますが特に気になったのは主に以下の3点です。
- ソフトウェア周りの作り込みが微妙
- 価格が高い
- 充電速度が遅い(アップデートに期待)
ソフトウェア周り
ソフトウェア周りは本当に酷くて、なんとかワイヤレス充電器に付加価値をつけようとして詰め込んだ感が満載です。
まず1つ目に、Pixel StandはGoogle Nestデバイスを簡単に制御できることが特徴として案内されていますが、そもそもNestデバイスを持っている人は自宅にGoogle NestやGoogle Homeを持っている人でしょう。
そうなると、声で操作できるのにわざわざPixelから操作するメリットがありません。しかも画面から操作できる機器は4台しか登録できないという謎の制限です。
さらに言えば、Pixelはホーム画面上に自宅に設置されているデバイス一覧を表示させるショートカットが表示されます。
普通に考えてこれで何も困りませんし、むしろこっちのがデバイスが全て表示されるので便利です。
2つ目がアンビエント表示のスライドショーです。
スライドショー自体はGoogleフォトと連動してすごく使いやすいんです(実際に私はNest Hub Maxで愛用しています)が、スライドショー表示すると充電速度が著しく遅く(もしくは不安定に)なります。
Pixel Stand(第2世代)の充電速度が舐めてるとしか思えない。 pic.twitter.com/GjGS8Hmlmj
— しみたく🙆 (@Gadget_Simitaku) December 17, 2021
充電中に電池消費が激しい画面表示をしているので当たり前といえば当たり前ですよね。
こうなると充電したいのか、フォトフレームにしたいのかよくわかりません。もしかするとアップデートで改善されるのかもしれませんが。
3つ目が目覚ましディスプレイです。
”Pixelのライトを少し前から暖色表示にして”とありますが、スマートフォンのディスプレイごときのライトで何が変わるのか全く実感できません。
よくある無駄な機能の1つでしょう。
ワイヤレス充電器にUX面でアプローチする点はGoogleらしく面白いのですが、残念ながら実用性が皆無です。
私も記事を書いて発信する立場の人間である以上、”こんな人におすすめです!”というのを発信していきたいのですが、そのユーザー像が全く浮かんできません。
変にソフトウェアを作り込むぐらいなら、本体デザインと充電速度、排熱効率にこだわってもう少し安いワイヤレス充電器を作ってくれたほうがよっぽど有り難いです。
価格
Pixel Stand(第2世代)の価格は9,570円と、他のワイヤレス充電器と比較してもかなり高めに設定されています。
確かに23W充電は魅力的ですので多少高くなるのは仕方がないことですが、それでもこの価格は高すぎます。
純正品の充電器とケーブル(3,960円)が付属していると考えるとまだマシに見えてきますが、それでも6〜7000円ぐらいが適正価格ではないでしょうか。
充電速度
これはメリットで書いたとおりです。最大のメリットになるはずの充電速度がアップデートスケジュールの怠慢さからデメリットになってしまいました。
2021年12月のアップデートでは大量のバグ修正が含まれているため、すでに配信されている国では新たなバグが見つかっているようでまだまだ時間は掛かりそうです。
Google Pixel Stand(第2世代)のレビューまとめ ストアクレジット特典なければ買う価値なし
Google Pixel Stand(第2世代)のレビューをお届けしました。
一言で言ってしまうと、Pixel6のGoogleストアクレジットの特典が貰えていない人は買わないほうが良いでしょう。
わざわざ9,570円を出して購入する価値があるとは思えませんし、オススメもできません。
とは言え、Androidのワイヤレス充電器は選択肢が非常に狭く、出力も10Wが一般的なので、お金に余裕があって23W充電に魅力を感じる方は検討してみてはいかがでしょうか。
ちなみに私なら30Wの充電器とスマホスタンドを購入します。取り回しも良くて汎用性が高い組み合わせです。
最後までご愛読ありがとうございました。
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