待ち焦がれたGoogle純正のスマートウォッチがようやく登場しました。
その名も「Google Pixel Watch」です。
スタイリッシュなデザインにまさかのFelica搭載というサプライズもあってかなり期待されているスマートウォッチです。
発売日にPixel Watchを購入することができ、2週間近くしっかりと使うことができたので、実際のPixel Watchを使ってわかったメリット・デメリットのレビューをお届けしたいと思います。
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Pixel Watchの注目ポイント
今回レビューをするPixel Watchのメリット・デメリットをまとめてみました。
- 美しいデザイン
- Felica搭載でモバイルSuicaが利用可能
- サクサク快適動作
- WearOS搭載でGoogleアシスタントが利用可能
- Fitbitのヘルスケアトラッキングが利用可能
- 電池持ちが悪い
- 価格が高い(税込39,800円)
- iDやQuickPayは非対応
- Suica定期券は非対応
- iPhone非対応
Pixel Watchの最大の魅力はエレガントな丸型の3Dラウンドデザインです。
Apple Watchがスクエア型である一方で、それ以外のスマートウォッチでも円形のものは沢山登場しています。
その中でもPixel Watchは41mmと小型かつ滑らかなラウンドフォルムを採用することにより、スマートウォッチのメカメカいい感じは一切なく、ファッショナブルなデザインに仕上がっています。
Felica対応も見逃せないポイントです。
現状ではモバイルSuicaにのみ対応しており、iDやQuickPayが使えない点は残念ですが、数少ないFelica対応のスマートウォッチということでAndroidユーザーにとっては歓喜です。
Pixel Watchの本体カラーは3種類用意されています。
- ゴールド
- ブラック
- シルバー
バンドもストレッチバンドやレザーバンド、ウーブンバンドなど複数種類、複数カラー用意されており、Googleストアにて購入ができます。バンドにしては結構高いです・・。
本体価格は39,800円(WiFiモデル)なので、機能面から考えるとは少し高い印象です。
Pixel Watchのデザイン
ラウンドフォルム形状が美しい
こちらが今回購入したPixel WatchのMatte Blackです。
直径が41mmなのでスマートウォッチとしては少し小型の部類に入ります。
ディスプレイが溶け込んだようなラウンドフォルムがオシャレで洗練された雰囲気です。
ただ、すごく高級感があるかというと、付属のアクティブバンドのせいかそうも感じなかったです。
ラウンドフォルムのため、淵の部分にあたった光が反射する姿はなかなかかっこいいです。
本体右側には竜頭を搭載しており、画面のスクロールやプルダウンの操作などではこの竜頭で操作が可能です。
動作自体は滑らかで全く不満があるものではありませんが、Apple Watchの竜頭と比べると少し硬さを感じます。
ただ、スクロールするたびに小さなバイブのフィードバックがありしっかりと作り込まれていると感じました。
竜頭の上にはわかりにくいですが物理ボタンが搭載されており、アプリ履歴を開いたり、長押しでGoogleアシスタントを起動できます。
本体左側面にはスピーカーが搭載されており、スマートウォッチのマイクとスピーカーを利用して本体の電話に出ることができます。
スマートウォッチ経由で電話する機会は意外と多く、自宅での作業中にはわざわざスマートフォンを出すよりもウォッチ経由でハンズフリー通話をする方が何倍も楽なので、スピーカー搭載は嬉しいポイントです。
付属のアクティブバンドはなかなかいい感じ
標準でついてきたアクティブバンドはよくあるシリコン製のバンドで、バックルは空いている穴に押し込んではめるタイプです。
このタイプのバックルは穴に入れて、余っているベルトを内側に入れ込むときに反動で穴から外れてしまうのがストレスフルなので嫌いなのですが、Pixel Watchのバンドはなかなか優秀です。
このバックル部分がしっかりと固定されるので、反動で外れることなく簡単に装着することができます。
Pixel Watchのディスプレイ
やっぱりベゼルは太い
Pixel Watchはラウンドフォルムを採用しているためディスプレイとの境目がわかりづらくなっていますが、実はベゼルは結構太いです。
ベゼルがわかるようなウォッチフェイスを選ぶとベゼルの黒い部分が太くてかっこ悪いです。
ただ、目立ちにくいウィッチフェイスを選ぶとベゼルの太さはわかりづらくなるので、そこまで気にならないというのが私の感想です。
幸いGoogleもベゼルの太さは気になっているのかベゼル詐欺がしやすいウォッチフェイスが多いように思えますす。
炎天下でも意外と見やすい
Pixel Watchは最大輝度が1000nitsの有機ELディスプレイを搭載しています。
有機ELを搭載しているということもあり、スマートウォッチにしては十分綺麗なディスプレイですし、屋外での視認性もよく炎天下でもしっかりと時間を確認できます。
Pixel Watchの使い勝手
動作はサクサク快適
Pixel WatchはExynos 9110プロセッサーを搭載しており、最新のスマートウォッチと比べると1世代古いものを搭載しています。
動作はとてもサクサク快適に動いてくれるので使っていてストレスは全くありません。
Pixel watchの操作感
— しみたく🙆 (@Gadget_Simitaku) October 29, 2022
Exynos9110でも十分サクサク😁 pic.twitter.com/54M7cpK1ZO
悲願のFelica搭載!
Pixel Watch最大の目玉がFelicaを搭載している点です。
ただし、現状使えるのはモバイルSuicaのみなので、iDやQuickPayに対応しているApple Watchと比べると決済周りでの充実度は大きく水を開けられているのが現状です。
しかも、(Felicaではありませんが)Apple WatchはPayPayやWaon、au PayなどのQRコード決済もウォッチ用のアプリが用意されており、冗談抜きでお財布代わりで使えるほどApple Watchは決済関連が充実しています。
とはいえ、決済関連は一足飛びで対応できるものではないので、このPixel Watchを皮切りに各種決済周りの強化を図ってほしいところです。
また、モバイルSuicaに対応しているとはいえ、機能面ではかなり限定的なのが残念です
定期券・Suica グリーン券・おトクなきっぷは非対応なので通勤・通学なので日常的に利用する人にはそもそも合っていません。
ただ、私のような定期券を持たないリモートワーカーであればたまに使う電車移動やコンビニなどでモバイルSuicaが使えるだけでも大きなメリットです。
これまではいちいち財布を出して他のカードとの干渉を気にしつつかざしていたのと比べると、ポケットやカバンから出さずに改札を通れるのは便利以外の何物でもなく、一度スマートウォッチでモバイルSuicaを使ってしまうと元のスタイルには戻れません。
しかも、いつでもクレジットカードからチャージができるのでチャージの手間からも開放されます。
2020年まではモバイルSuicaの利用には基本料金が必要でしたが、今では無料で使えるので始めるハードルは限りなく低く、首都圏以外に在住の人でもモバイルSuicaはオススメです。
Googleアシスタントが便利!だけど・・・
Pixel WatchはGoogle純正のWearOS by Googleを搭載しているため、音声アシスタントとしてGoogleアシスタントが組み込まれています。
側面のボタンの長押し、もしくは「OK,Google」で実行ができ、ちょっとした質問や予定の確認、電卓、家電の操作などGoogle Home感覚で使えるのが非常に使いやすいです。
ただし、唯一の欠点としては自宅で使っているときに家のGoogle Nest Hub Maxに「OK,Google、音楽を再生して」と話しかけたのに、Pixel Watchが反応してしまい、再生不可もしくはスマートフォンから音楽が再生されることがあり、使いづらさを感じる場面がありました。
Pixel Watch側で「OK,Google」コマンドに反応させない設定にすれば解決しますが、Pixel Watchの利便性が下がるためこれはこれで残念です。
他には機器名を指定して発話するなどが考えられますが、ちょっと面倒いですね。
実は対してできることがないWearOS by Google
Pixel WatchはWearOS by Googleを搭載しており、Playストアからウォッチ用のアプリを自由にインストールしてカスタマイズできる楽しさがあります。
WearOS by Googleに触れるのは初めてではないので、想定通りでしたがWearOSは対応アプリが少なくできることは他のスマートウォッチと比べてそこまで大きな差はありません。
もちろんGoogle KeepやSpotifyなど便利に使えるアプリもありますが、”WearOSを使うなら絶対に使いたい”と思わせるようなキラーアプリが全くありません。
後述しますがPixel Watchは電池持ちが非常に悪いので、”電池持ちは悪いけどカスタマイズが豊富”というメリット・デメリットをしっかりと押し出す必要がありますが、現時点ではカスタマイズ性はメリットと呼ぶには力不足です。
2週間以上電池が持つけどカスタマイズ性乏しいスマートウォッチと比べるとPixel Watchを選ぶ理由がデザインとFelicaぐらいしか思いつきません。
フィットネス系はFitbit
Pixel Watchのフィットネス系のトラッキングはすべてFitbitが担っています。
そのためPixel Watchのアプリとは別にFitbitのアプリをインストールし、Ftibitアプリと連携させる必要があり、なかなか面倒くさい仕様となっています。
睡眠計や歩数計、心拍数など基本的なヘルスケアトラッキングは搭載されておりますが、Apple Watchのような心電図や血中酸素濃度の測定には対応していません。※心電図は搭載しているが国内では利用不可
ヘルスケアトラッキング関連に求める機能は人それぞれなので最大公約数的に広くカバーできるほうが望ましいのは間違いないでしょうが、個人的には歩数計と睡眠計測ぐらいしか過去データを見返したことはないので全く気にしていません。
ワークアウトの記録も40種類のエクササイズを記録できますが、そもそもウォッチ上で対象のエクササイズを選ぶこと自体が面倒ですし、各自のスタイルがあるのでこちらも個人的には不要です。
Pixel Watchの購入者特典としてFitbit Premiumが6ヶ月間無料で使えるようなので、こちらのスクリーンショットに記載の内容に興味がある方は使ってみるとよいでしょう。
個人的にはマインドフルネスシェッションを視聴できるのは興味がありますが、無料期間が終わると月額600円なので正直その価値があるかは微妙です。
Pixel Watchの電池持ち
Pixel Watchは公称24時間の電池持ちとされていますが、理想的な状態で24時間なので、画面が常時ONを有効化していたり、手首の傾き検知など様々な機能を有効にするとどうしても電池持ちは悪くなってしまいます。
- 8時:100%
- 21時:43%
常時ONは無効、傾き検知はONで、スマートフォンから通知を見る程度の使い方であれば朝から晩までで約60%の電池消費でした。
この使い方であれば毎日充電するスタイルを定着させれば問題なく使えるでしょう。ただ、通知確認程度なら安くて電池持ちの良いスマートウォッチを選ぶほうが幸せな気もします。
画面を常時ONにすると電池消費は2倍程度の速さでなくなるので、使い方によっては夜まで持ちません。
せっかくモバイルSuicaが使えるのに、電池が切れてしまったらただのリストバンドなのでもう少し頑張って欲しいところです。
電池持ちが悪いのは大きなデメリットである上に、Pixel Watchはqi規格のワイヤレス充電に非対応です。
電池が切れそうだからAndroidスマートフォン本体からのリバース給電をしたくてもできないのです。
信じられるか?
— しみたく🙆 (@Gadget_Simitaku) October 29, 2022
こんなアニメーション出してるくせに充電できないんだぜ?😅 pic.twitter.com/bwfTK1G8AZ
飲み会で隣の席に座ってめちゃくちゃボディタッチしてくる女の子ぐらい思わせぶりです。これは騙されること不可避でしょう。
Pixel Watchのレビューまとめ
Pixel Watchの実機レビューをお届けしました。
エレガントなデザインとFelicaに対応している点以外は他のスマートウォッチと何ら変わりなく、しかも電池持ちが悪いという前評判だけは高い期待の新人が期待はずれだったパターンそのものです。
とはいえ、数少ないFelica対応のスマートウォッチなので、定期券には対応していないものの、スマートウォッチだけで地下鉄の改札を颯爽と走り抜けたい方にはおすすめのスマートウォッチです。
ぜひPixel Watchを検討してみてください。最後までご愛読ありがとうございました。
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