SONYが製造・販売している完全ワイヤレスイヤホンの最上位モデルに位置する『WF-1000XM3』は業界最強クラスのノイズキャンセリング性能とSONYらしいハイクオリティな音質が魅力です。
価格も2万円台と手の届きやすい設定となっており、そのコストパフォーマンスの高さには定評があります。
本日はSONY WF-1000XM3を実際に使ってみたので、その使い勝手のレビューをお届けしたいと思います。
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SONY WF-1000XM3の外観
ケースはゴージャス!それでいて持ちやすい
こちらがWF-1000XM3のケースです。
ケースは蓋の部分と本体を収納される部分で材質・色が異なっています。
手にとった第一印象は『ゴージャス』です。
ケース上面のゴールドに塗装された部分の質感や色合いがとにかく高級感を高めてくれており、ケースを持っただけでも所有欲を満たしてくれます。
イヤホン本体を収納する部分にはゴム系の素材が使用されており、しっかりとした摩擦感があるためグリップ感は良好です。
ポケットから出すときもこの部分をしっかりとホールドすることができるので、うっかりポケットから落としてしまう心配もありません。
ただ、気になるのが傷への耐久性です。
ゴム系の素材となると、ポケットの中で鍵等の硬い素材と擦れるとすぐに傷がつくので取り扱いには注意をする必要がありそうです。
私はシリコンケースを購入し、ケース本体を保護しています。
充電にはType-Cポート!ワイヤレス充電は非対応
ケース本体の充電には背面?に搭載されたType-Cポートを使用して行ないます。
ワイヤレス充電には対応していません。
充電性能についてはバッテリー持ちの章で詳細を紹介します。
上の写真を見てもらえるとわかるかと思いますが、WF-1000XM3の充電ケースは底面が丸みを帯びているため自立することができません。
そのため、充電する際などは必ず寝かせて保管する必要があります。
バカでかいものではないので、そこまで気にしなくてもいいといえばいいのですが、自立できるように底面を平たくしてくれていればもう少し使い勝手が良かったのではと思ってしまいます。
かっこいいけどケースはとにかくでかい
ケースの高級感や作り込みは良いのですが、ケース自体の大きさは少し気になってしまいます。
同じSONYの完全ワイヤレスイヤホンのWF-H800と比較しても一回り多いです。
ケースが小型な部類に入るGalaxy Buds+と比較するとそのサイズの違いは歴然です。
約5.5cm×約8cm×約3cm
バッテリー持ちを優先してこのサイズになってしまっているのかもしれませんが、どうしても他社の製品と比べるとケースの作りが悪いと思わざるを得ません。
今後のモデルでケースの小型化に期待です。
完全ワイヤレスイヤホンのお手本のようなデザイン
ケースを開くイヤホン本体が写真のように配置されています。
ケースとイヤホンはマグネットで固定されており、近づけるだけで勝手にケースに吸い込まれていきます。
WF-1000XM3はAirpodsのようなうどんも出ていませんし、Galaxy Budsのような耳に埋め込むようなものでもなく、耳にかけるタイプのイヤホンとしてお手本のようなデザインとなっています。
私が購入したブラックカラーは全体は黒を基調にしつつも、ロゴやマイク穴など随所にゴールドの加工が施されており、イヤホンだけをみてもSONYのデザインへの拘りが伺えます。
サイズは完全ワイヤレスイヤホンにしてはそこそこ大きな部類に入りますが、これぐらいのサイズなら許容範囲内かと思います。
約8.5 g×2
イヤホンの重量は8.5g(片耳)とこちらも重めの部類に入ります。
Galaxyの最新イヤホンであるGalaxy Buds liveは5.6 gなので比較するとかなり重くなっています。
ただ、重量については実際に使ってみた感覚では特に重いと感じることはありませんでした。
おそらく重心を中央(頭に近い方向)に寄せることで体感的には軽くなるように設定しているおかげかと思います。
イヤーピースは全部で6種類付属しており、自分の耳に合うものを選んで使うことができます。
イヤホン操作はタッチセンサーで
左右のイヤホンにはタッチセンサーが搭載されており、写真の丸い部分がタッチセンサーになります。
タッチセンサーでは音楽の操作やノイズキャンセリングの有効/無効など様々な機能を割り当てることができます。タッチセンサーによるコントロールは使い勝手の章で解説します。
SONY WF-1000XM3の音質・ノイズキャンセリング性能
さすがSONY!と思わせてくれる上質な音質
『WF-1000XM3』はSONYの最上位モデルというだけあって、さすがSONYと思わせてくれる音質です。
低音から高音まで幅広くカバーできており、音の解像度も非常に高いです。
『WF-1000XM3』はSONY公式サイトでは『ハイレゾ級』と表現されており、『ハイレゾ級』である理由はSONY独自の技術である『DSEE HX』を搭載しているからです。
CDやMP3などの既に圧縮された音源をSBC/AACのコーデックでBluetooth再生する際に最大96kHz/24bitまで拡張し、ハイレゾ級の音質へアップスケールしてくれる機能
WF-1000XM3のメインユーザー層はおそらくスマートフォンであるため、ハイレゾ対応したとしても音源を持ち歩くのがなかなか難しいため、手持ちの音楽をアップスケーリングできる技術に注力している点がよいアプローチだと思います。
ノイズキャンセリングも優秀で活躍シーンは豊富!
WF-1000XM3はアクティブノイズキャンセリングに対応しています。
アプリもしくはイヤホンからノイズキャンセリングを有効化すると、周囲の雑踏が「サ~」と消えてなくなります。
人の話し声は大きめの物音は流石に聴こえてきますが、背景雑音についてはその効果は絶大です。
特に電車の中や、混み合ったカフェなどでこの効果は顕著でより音楽に集中したいときにはあらゆるシーンで活躍してくれます。
ただ、ノイズキャンセリングを有効にしていると風の強い日などは逆に風切り音が強くなってしまうときもありました。
そうした場合にはノイズキャンセリングはオフにしたほうが良さそうです。
ノイズキャンセリングを有効化していると電池消費量が増大します
外音取り込みモードも搭載
WF-1000XM3はノイズキャンセリングだけでなく、逆に周囲の音を積極的に取り込む『外音取り込みモード』も搭載しています。
個人的にカナル型のイヤホンには外音取り込み機能はマストな機能だと思っています。
外音取り込み機能がない場合、コンビニでの買い物などイヤホンをいちいち取り外す必要があり、有線でつながっていない完全ワイヤレスイヤホンはこれがなかなか面倒です。
着けっぱなしでも会話ができるレベルに周囲を音を取り込んでくれる外音取り込みモードが搭載されている点はとても助かるポイントです。
接続性は決して良いとは言えないレベル
WF-1000XM3を通勤中に使って1週間程度経過しましたが、接続が途切れてしまったケースが複数回ありました。
Galaxy Buds+のときは音が途切れる経験はほぼ皆無でしたが、1週間程度で既に2回以上発生していることを考えると接続性はそこまで良いとは言えないと思ってしまいました。
接続性については今後のアップデートでさらなる改善を期待したいところです。
SONY WF-1000XM3の使い勝手
Google Fast Pair対応で超簡単ペアリング
WF-1000XM3はGoogle Fast Pairに対応しており、とても簡単にペアリングを行うことができます。
本機の電源を入れると、写真のような通知が表示されこちらをタップするだけでペアリングができてしまいます。
Google Fast PairはAndroid 6.0以降のAndroidスマートフォンで利用できます。
iphoneの場合は少々面倒ですが、通常通りBluetoothで機器登録を実施する必要があります。
装着感は良好だが、マスクを外すときは要注意
イヤホン本体の装着感は非常によく、つけていてうっかり落ちてしまうような心配はありません。
もし落ちそうであればおそらくイヤーピースのサイズが合っていないので、付属のイヤーピースで自分に合ったサイズを選択することで快適に使うことができます。
ただ、個人的に気になったのが少しだけ出っ張っている部分にマスクの紐が絡まってうっかり落ちそうになっててしまうことがあった点です。
イヤホン本体と耳の下側に隙間が生まれているため、この部分に紐が入ってしまいます。
まだまだマスクが手放せない状況が続くと思うので、マスクを外すときには気をつける必要がありそうです。
アプリ経由でカスタマイズ可能
WF-1000XM3には『Headphones』という純正アプリが用意されており、このアプリ経由でイヤホンの設定をカスタマイズすることができます。
Sony | Headphones Connect
Sony Home Entertainment & Sound Products Inc.無料posted withアプリーチ
アプリでは以下のカスタマイズに対応しています。
- 外音コントロールのオン・オフ
- イコライザーのカスタマイズ
- 音質モードの変更
- DSEE HXの設定
- タッチセンサーの機能変更
- 通知音と音声ガイダンスの変更
タッチセンサーの機能変更では左右で使いたい設定のプリセットを選択する形でタッチセンサーのアクションをカスタマイズすることができます。
機能のプリセットではそれぞれの操作は決められた設定から変更することができない仕様となっています。
左右で好きなプリセットを選択するのですが、左右の2つしか選択できないため『外音コントロール』、『再生コントロール』、『音量コントロール』を割り当てたい場合、どれか1つは諦めないといけないところが少し残念です。
アダプティブサウンドコントロールは正直微妙・・・
WF-1000XM3には『アダプティブサウンドコントール』という機能が搭載されています。
自分の行動やよく行く場所をアプリが検出し、周囲の音の取り込み方やイヤホンの設定を自動的に切り替えてくれる機能
中身を見ると行動パターンを自動で分析してくれるというなかなか期待できそうな機能なのですが、正直微妙すぎて私は無効にしています。
なぜかというと、アダプティブサウンドコントールで行動の変化を検知したときに、設定の切り替えが走るせいか、一瞬音が飛びます。
通勤中に歩いていて信号で止まると、その瞬間に切り替わりを検知して、音が飛ぶので音楽を聴いているとかなり鬱陶しいです。
通知音を有効にしていると、通知音までなるので音楽を楽しむ上ではアダプティブサウンドコントールは正直使えない機能だと思ってしまいました。
SONY WF-1000XM3の電池もち
電池もちはとても優秀
WF-1000XM3はイヤホン単体で6時間(ノイキャンオフなら8時間)、充電ケース込みなら24時間(ノイキャンオフなら32時間)と十分すぎる電池もちです。
また、10分の充電で90分の再生ができるクイック充電に対応しているため、うっかり充電をし忘れて通勤程度なら余裕で足りる電池もちです。
SONY WF-1000XM3の気になる点
ここからは実際にWF-1000XM3を使ってわかった気になる点を紹介します。
ノイズキャンセリングがデフォルトで有効
ノイズキャンセリングのパートで紹介したとおり、ノイズキャンセリングを有効にしていると風切り音が増幅されてしまうことがそれなりにあります。
そのため、私は使いたいシーンでのみノイズキャンセリングを有効にしたいのですがWF-1000XM3はケースから取り出すと強制的にノイズキャンセリングが有効になります。
通常モードに戻すにはアプリからオフにするか、タッチセンサーを2回タップ(1回目のタップで外音取り込みモード、2回目のタップで通常モードへ)する必要があり正直めんどくさいです。
ノイズキャンセリングを使って欲しい思いはわかるのですが、前回の設定のままで使えたほうが使い勝手としてはいいのではないかと思います。
通知音の使い勝手が残念
タッチセンサーで音楽再生をコントロールするときに、タッチすると『ポンッ』というレスポンスが返ってくるのですが、シングルタップもダブルダップも全部『ポンッ』という1回だけなのでちゃんとタップできたかがよくわかりません。
ダブルダップで『次の曲』、シングルタップで『停止』なので、ダブルダップがうまく認識されずシングルタップとなっていたときに「あれ?音楽が再生されないな?」という場面が多々あります。
シングルタップとダブルダップでレスポンスの音を変えてくれればこんなことにはならないので、このあたりは今後のアップデートでの改善に期待です。
ワイヤレス充電非対応はやはり残念
WF-1000XM3はワイヤレス充電に対応していません。
こちらは購入する前からわかっていたことですが、Galaxy Buds+でワイヤレス充電の快適さを知ってしまっている私には充電たびにケーブルを接続するのはとても面倒です。
私のような通勤時に音楽を聴く使い方だと、会社での勤務中にはイヤホンは基本的に不要なので、ワイヤレス充電器に置きっぱなしにするだけで充電ができているのは本当に便利なのです。
バッテリー容量が大きいため、充電頻度は少ないですが、ぜひ次のモデルではワイヤレス充電に対応して欲しいところです。
SONY WF-1000XM3のレビュー まとめ
SONYのWF-1000XM3のレビューをお届けしました。
ノイズキャンセリング搭載で音質にもこだわったモデルでありながら、価格が2万円前後というのはコストパフォーマンスが抜群に良いと思いました。
アプリの使い勝手や接続性、ワイヤレス充電に非対応など気になる点はいくつかありますが、それらを総合的に考えてもかなりおすすめできる完全ワイヤレスイヤホンです。
完全ワイヤレスイヤホンデビューを考えている方はぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
最後までご愛読ありがとうございました。
本ブログでは同じSONYの完全ワイヤレスイヤホンのレビューも公開しています。こちらもぜひ御覧ください。
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