ここ1〜2年でスマートフォンのリフレッシュレートがかなり盛り上がりを見せています。
リフレッシュレートが高いと、画面の遷移やスクロールが滑らかになり、使っていて気持ちよくユーザー体験を得ることができます。
従来の60Hzの2倍となる120Hzやその中間である90Hzが高いリフレッシュレートとしては一般的です。
ただ、リフレッシュレートの高いスマートフォンにはそれぞれメリット・デメリットがあります。
そこで本日は高いリフレッシュレートのメリット・デメリットやTwitterを通じて行ったアンケートの結果からどのリフレッシュレートが一番人気なのかご紹介したいと思います。
ガジェットブロガーのしみたくです!Twitterやってます!
スマートフォンのリフレッシュレートについての基礎知識
そもそもリフレッシュレートとは
まずはスマートフォンのリフレッシュレートについて基本的な内容を解説します。
- 正式名称を『垂直操作周波数』と呼び、スマートフォンの画面が1秒間に何回更新されるかを表す数値
- 単位はHz(ヘルツ)
リフレッシュレートというのは、簡単に言えば画面の書き換え頻度です。
Hzという単位は1秒間に何回の操作が行われたかを示す単位で、60Hzであれば1秒間に60回の画面の書き換えが行われることになります。
パラパラ漫画をイメージしてもらうとわかりやすいと思います。
一つのシーンを何枚の紙で表現するのかによって動きのリアルさが変わってきますよね?
それと同じで、スマートフォンのリフレッシュレートが高いとスクロールが滑らかに動くようになり、心地よい体験を味わうことができます。
リフレッシュレートの種類と対応機種
2020年時点でスマートフォンで多く採用されているリフレッシュレートは次の3つです。
- 120Hz(ハイエンドスマホに多く採用)
- 90Hz(ミドルレンジに多く採用)
- 60Hz(従来標準のリフレッシュレート、iPhoneは基本こちら)
少し前まではスマートフォンは60Hzのリフレッシュレートが一般的で90Hzや120Hzを搭載する機種は限定的でしたが、今年に入りGalaxy S20シリーズを皮切りに、120Hzはすっかりフラッグシップモデルの標準となりました。
それぞれのリフレッシュレートの代表的な機種はこちらです。
120Hz対応機種
- Galaxy S20/S20+/S20 Ultra
- Galaxy Note20 Ultra
- Xperia5 ⅱ/Xperia 1 Ⅲ
- OPPO Find X2 Pro
- OnePlus8 Pro
- AQUOS R5G
- Redmi Note10 Pro
- Xiaomi11T/11T Pro
- Pixel6/6 Pro
- iPhone13 Pro/Pro Maxなど
120Hz対応は基本的に最上位のSoCであるSnapdragon865を搭載したフラッグシップモデルに多く採用されています。
2021年にはRedmi Note10 Proなどミドルレンジでも120Hzに対応する機種も登場し始めています。
iPhoneはiPhone13シリーズがProとPro Maxのみ120Hzに対応しました。
90Hz対応機種
- Pixel5/4/4XL
- Xperia1 ⅱ
- OPPO Reno3 5G
- OPPO A54
- Mi11 lite 5G
- OnePlus8など
90Hz対応機種はミドルハイレンジや一部のハイエンドで採用されています。
60Hz対応機種
- Galaxy A51
- Pixel4a/4a 5G
- OPPO Reno3
- iPhone(13 Pro/Pro Maxは除く) など
ミドルレンジやエントリーモデルの機種はほとんどが従来の60Hzとなっています。
iPhoneはiPhone13 Pro/Pro Max以外は全て60Hzとなっています。
最近ではもう少し状況が変わり、Redmi Note10 Proが120Hz、OPPO A54が90Hzとミドルレンジやエントリーモデルの機種でも高リフレッシュレートに対応する機種が増えてきました。
処理性能の向上に起因するところが多いですが、高いリフレッシュレートが求められていることの表れかと思います。
スマホの高リフレッシュレートのメリット・デメリット
次に高リフレッシュレートのメリットとデメリットをご紹介します。
滑らかなスクロールで気持ちが良い
高いリフレッシュレートのメリットはやはりスクロールが格段に滑らかになり、スマートフォンをとても気持ちよく操作できる点に尽きます。
よくリフレッシュレートは動画やゲームだけと勘違いされがちですが、120Hzなどの高いリフレッシュレートに設定すると、ホーム画面の操作やSNSアプリのスクロールなどスマートフォンの全ての動作が滑らかになります。
ただし、動画視聴やゲーム、特定のアプリなどコンテンツによって対応していない場合には60Hz表示となります。
私はGalaxy S20で初めて120Hzのリフレッシュレートを体験しましたが、このヌルヌル動くディスプレイに感動し、従来の60Hzだと残像が気になってしまうような体になりました。
滑らかにスクロールできるとスマートフォン自体の動きもスムーズに動作しているように見えるので、よりスマートフォンが快適に動いてるように感じられることも高いリフレッシュレートのメリットです。
また、私の今のメイン機であるPixel5は90Hzなのですが、こちらは120Hzほど滑らかではありませんが、60Hzと比較するとその滑らかさは一目瞭然です。
手持ちのiPhone12 miniと比べると、TwitterのスクロールがiPhoneは残像が見えてカクカクしているように感じるのに対してPixelはとてもスムーズに動いてくれます。
高リフレッシュレートは電池消費が激しい
滑らかにスクロールができる高リフレッシュレートですが、やはりデメリットがあります。
高いリフレッシュレートでスマートフォンを使っていると、電池の消費が早くなります。
どれぐらい早くなるかと言うと、約2〜3割程度電池持ちに差が出てくるみたいです。
実際に私がGalaxy S20を使っていた時も、60Hzと120Hに設定したときだと大体2割ぐらい差が出ている印象でした。
電池持ちが悪くなる原因は超単純で高いリフレッシュレートには描写するためのパワーが必要だからです。
スマートフォンのディスプレイは大画面で高繊細になっているが故に、電池も消耗も激しいです。
そんなディスプレイが1秒に60回だった書き換えの頻度を120回に倍増させるのですから多くの電池を消費しないわけがありません。
90Hzになると、少しはマシになりますが電池消費が増えることには変わりありません。
個人的には高いリフレッシュレートで使っても丸1日電池がもつのであれば特に問題ないと思っていますが、考え方は人それぞれなので、電池持ちを優先する人には高いリフレッシュレートはオススメできません。
スマホのリフレッシュレートはどれが人気なのか?
高いリフレッシュレートのメリット・デメリットについて解説しました。
滑らかな動作が好印象な一方で電池持ちにはかなり影響があり、どれが一番いいと言いづらい状況です。
そこでTwitterのフォロワーさんに率直にリフレッシュレートはどれが一番好きかを確認してみました。
アンケートの結果1位は90Hz
実施したアンケートの結果がこちらです。
快適さ、心地よさ、電池持ち、全てを考慮してリフレッシュレートはどれが一番いいと思いますか?
— たくパパ👨👨👦ライトなほうのスマホオタク📱 (@Gadget_Simitaku) December 16, 2020
私のフォロワーさんはAndroidユーザーが多いので、てっきり120Hzが一番人気かと思っていましたが、1位は90Hzでした。
それも全体の44%と頭ひとつ抜けている状況です。
続いて120Hzが29.5%で2位につけ、3位が60Hzです。
この結果からいろんなことが読み取れるかと思いますが、私が思ったのは次の2つです。
120Hzの電池持ちの悪さが不評
1位、2位が90Hzと120Hzという高いリフレッシュレートであったことから、やはり皆さん高いリフレッシュレートの滑らかな操作感には一定の魅力を感じているということがわかります。
それでも120Hzと90Hzにここまで差がついたのは電池持ちの悪さがやはり不評だったと言わざるを得ないかと思います。
120Hzのリフレッシュレートに対応したスマートフォンはSnapdragon865を搭載するフラッグシップモデルがほとんどなのですが、このSoCがあまり電池持くありません。
フラッグシップスマートフォン自体の電池持ちがもっと良ければ、電池持ち悪化は気にせずに120Hzのリフレッシュレートを楽しむことができるかもしれませんね。
60Hzは耐えられない
120Hzの電池持ちがあまり良い印象ではなさそうですが、それでも従来の60Hzはみなさん耐えられないということもこの結果から読み取れます。
60Hzで良いと考えるユーザーが全体の16.4%もいますが、おそらくこの16.4%はiPhoneをメインで使っているユーザーでAndroidの高いリフレッシュレートは体験したことがないユーザーが大半を占めているのではないかと思います。
日本のiPhoneのシェアは57%(2020.8時点)とも言われており、私のフォロワーさんの属性を考えてもこれぐらいのiPhoneユーザーがいると考えることはおかしな話ではありません。
そう考えるとやはり高いリフレッシュレートはかなり魅力的で一度使ってしまうと従来の60Hzに戻ることは耐えがたいものがあるのではないかと思いました。
電池持ちと滑らかさのバランスが90Hzの魅力
結果は一番人気が90HzというPixel5(90Hz対応)を使っている私としては納得の順位です。
多少なりとも電池持ちは悪くなってはいますが、120Hzほど影響は大きくない一方で60Hzと比べると明確にその滑らかさに違いがあります。
電池持ちと滑らかさ、この2つのバランスに優れていたというのが90Hzが人気の理由ですね。
ただ、90Hzのリフレッシュレートに対応したスマートフォンは意外と少ないのが現実です。
120Hz対応も嬉しいですが、90Hzというオプションもぜひ今後のフラッグシップには搭載してほしいところですね。
【まとめ】スマホの高リフレッシュレートは人気だが電池持ちとのバランス
高いリフレッシュレートのメリット・デメリットおよびTwitterを通じて行ったアンケートの結果をご紹介しました。
1番人気はバランスに優れた90Hzでしたが、個人的にはやはり格段に気持ちいい120Hzを常時使っていたいです。
ただ、そうなると電池持ちが気になってしまうので、ぜひスマートフォンそもそもの電池持ちをより長持ちするように改善してもらいたいところです。
ヌルヌルのディスプレイを電池持ちを気にせずに触っていられるそんな日が楽しみですね。
最後までご愛読ありがとうございました。
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