日本国内のAndroidスマートフォンではGalaxyとXperiaがとりわけ人気が高く、このどちらかで迷われる方も多いと思います。
どちらも2019年モデルから超広角レンズに対応したトリプルカメラを搭載しており、カタログスペックや店頭で触っただけでは両者の違いを実感するのは難しいと思います。
そこで本日はGalaxy S10とXperia 5のカメラ性能に注目して、両者の違いを比較していきたいと思います。
Galaxy S10とXperia 5のカメラ性能を徹底的に比較してみた
Galaxy S10とXperia 5のカメラスペック
まず最初に簡単ですが、両者のカメラスペックを見ておきましょう。
Galaxy S10 | Xperia 5 | |
メインカメラ画素数 |
望遠レンズ:1200万画素 | 望遠レンズ:1220万画素 標準レンズ:1220万画素 超広角レンズ:1220万画素 |
どちらもトリプルレンズを搭載しており、画素数こそ違いはありますが、高解像度のレンズを搭載しています。
Galaxyの広角レンズはデュアルアパチャー対応で暗い中でもくっきり撮影できることや、Xperiaはαで培った画像処理エンジンBIONZ Xによる本格的な撮影体験ができることを売りにしています。
このあたりの性能がどこまで写真に現れるのかも見ながら、実施に撮った写真で比較をしていきたいと思います。
今回の比較はできるだけ日常的なシーンで比べたいと思い、海遊館で2つのスマートフォンで同じ構図で写真をとって比較をしてみました。
原画像でアップするとデータ量が尋常じゃないことになるので、比較できる範囲で圧縮している点はご容赦ください。
Galaxy S10とXperia 5のカメラ比較 写真編
まずは一番カメラにとって性能を発揮しやすい屋外での写真です。
一発目は海遊館正面にある、巨大なジンベイザメのモニュメントです。こうした大きな被写体を撮影するときには超広角レンズが大活躍します。
どちらも細部までしっかりと撮れているのです。Galaxy S10(左)はもともとAIががっつり補正をかけてくれるので、空がより青々しくなっています。一方でXperia 5は全体的に赤っぽくなっており、全体的に暗くなっています。Xperiaのカメラはナチュラルな写真が撮れることで定評があり、AIほ補正は控え目です。
今回の構図ではどちらかというとXperia5のほうが現実に近いですが、せっかくの記念写真ならGalaxy S10のようなビビッドな仕上がりのほうが好まれそうです。
こちらも同じく屋外で超広角レンズでの写真です。同じ時間に同じ構図で撮ってもここまで違うのかと思い知らされます。Galaxy S10は空がより青く、Xperia5は全体手的に赤っぽくなっています。
こちらは屋内でペンギンを撮影した写真です。こちらは標準レンズで撮影したもので、超広角レンズほど色味の違いはありません。
Galaxy S10(左)のほうがXperia5(右)に比べてディティールがしっかりと残っているのがわかります。このあたりはデュアルアパチャーでF値を自動で切り替えることができるGalaxy S10の強みが表れています。
こちらは大量のイワシの大群を撮影したものです。光量が少ない中で、動き回るイワシを撮影しているので、なかなか難しい構図です。さすがにイワシのディティールはどちらも確認できませんが、その躍動感はよく伝わります。全体的に青っぽくなったGalaxy S10よりもXperia5のほうが岩の苔の赤さがちゃんと残っており、忠実な写真が撮れています。
ハリセンボンを接写で撮影した写真です。Galaxy S10(左)は全体的にのっぺりしており魚の体が白っぽくなってしまっています。対してXperia5はリアルな色彩を表現できており、立体感もちゃんと残っています。
こちらは魚ではなく、真っ暗な部屋での薄明かりを撮影したものです。写真から分かる通り、とても暗い部屋なので、どちらも夜景として認識されていました。
Galaxy S10(左)はナイトモードは使用していませんが、Galaxy S10のほうがXperia5よりも明るく撮れています。どちらも手持ちでしたが、ほとんどブレがなくかなり手持ち夜景はかなり優秀だと思いました。
特にXperiaは黒がのっぺりとしがちですが、この構図だとメリハリのある黒表現できていることに感動しました。
こちらはデザートで食べたケーキの写真です。Galaxy S10は良くも悪くもAI補正が強めなので、ここでGalaxyの強み活きる料理シリーズも比較しておきます。
Galaxy S10(左)は全体的に鮮やかに表現され、食欲をそそる仕上がりになっています。一方でXperia5(右)は忠実なあまり暗くかつ青っぽさが残ってしまい、食欲をそそるかというと、ちょと微妙です。
ただ、Xperia5で撮影した料理の写真が飯マズ写真になるというわけではないという点は補足しておきます。
これはあくまで別デバイスでかつ、Galaxyと比較をするから暗めに写っているのであって、Xperia5の有機ELディスプレイで見るとちゃんと美味しそうに映りますのでその点はご安心ください。
Galaxy S10とXperia 5のカメラ比較 動画編
次に動画での比較をしていきたいと思います。今回の動画はどちらもフルHD60fpsの条件で撮影をしました。
どちらの動画もフルHD60fpsの良さを存分に発揮しており、なめらかで見ていてい気持ちが良い動画に仕上がっています。全体的に暗めの水槽でしたが、どちらもよく撮れています。
静止画同様にGalaxy S10は全体が青っぽくなっており、色合いのバランスが少し悪くなっています。一方でXperia5はちょっと暗めになっているものの、色味はしっかりと表現できており、エイのあとに続く魚のヒレの赤さなど見たとおりに撮ることができています。
こちらは明るい部屋でイソギンチャクを撮影した動画です。どちらもなめらかに動くイソギンチャクを的確に表現できています。
Galaxy S10(上)は明るく撮影できているものの、全体が白っぽくなっており、イソギンチャク自体の色も黄色くなってしまっています。
Xperia5(下)はかなり自然な仕上がりとなっています。
こちらは真っ暗な部屋でライトアップされているクラゲを撮影した動画です。
かなり暗いので心配でしたが、どちらも期待以上にうまく撮れています。特にXperia5は黒と白のバランスが非常によいです。Galaxy S10は明るく撮れている点は良いのですが、明るくなりすぎてクラゲ本来の白さが黄色になってしまっています。
Galaxy S10とXperia 5のカメラ比較 操作性編
最後は実際にカメラを撮影してみたその操作性についてです。
操作性という観点では、Xperia5は写真を撮る度に動作が重くなるときが多々あり、連続で数枚撮影したい場面でカメラが追いついていないことがありました。
一方のGalaxy S10の動作は非常に軽快で、複数枚連続で撮影しても重くなるような挙動はありませんでした。
また、カメラを出してから、実際に撮影できるまでの時間もGalaxy S10のほうが総じて早く、Xperia5では画面が真っ黒なままなかなか動かないこともあり、シャッターチャンスを逃してしまうこともありました。
Galaxy S10とXperia5を撮り比べて、一番実感したのがGalaxyのレンズの切り替えのスムーズさです。
そもそもGalaxyは超広角レンズから望遠レンズまでユーザは切り替えを意識しないで撮影できるようなUIになっており、動画撮影中に倍率を切り替えると、レンズが切り替わりますが、切り替わりのタイミングがほとんどわからないほどスムーズに切り替わります。
一方でXperia5は超広角レンズと標準レンズはスムーズに切り替わらず、ボタンをタップして、明示的に切り替える必要があります。そのため動画撮影も標準レンズで撮影し始めると、それ以上、広角に切り替えることはできない仕様となっています。
写真や動画の上がりは好みによるところがあると思いますが、カメラの操作性という点では、Xperia5よりもGalaxy S10のほうが圧倒的に快適でした。
Galaxy S10とXperia 5のカメラ比較 まとめ
Galaxy S10とXperia 5のカメラの比較をお届けしました。
Galaxy S10はAIが強く補正している分、現実よりも色味が強くなる傾向にありますが、食べ物などでSNS映えを狙いたい方には、加工がいらないほど魅力的な写真に仕上げてくれます。
Xperia5は色味こそ地味ですが、現実に忠実な色合いをしっかりと表現しており、一つ一つが丁寧にできています。
カメラの操作性という面ではGalaxy S10をおすすめしますが、あとはスマートフォンでどんな写真をメインで撮るのか、撮りたいのかを考えて、自分に合ったスマートフォン(カメラ)を探すと良いでしょう。
最後までご愛読ありがとうございました。
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