AQUOS wishはSHARPのAQUOSシリーズのエントリーモデルにあたる機種です。
日本人に必要な機能は備えつつ、価格を2万円台に抑えることで、Androidで最も需要のある価格を重視したスマートフォンです。
本日はAQUOS wish(au版)の実際に使ってみてわかった良い点・イマイチな点を実機レビューをお届けしたいと思います。
ガジェットブロガーのしみたくです!Twitterやってます!
AQUOS wishの注目ポイントとスペック
AQUOS wishはシンプルさを求めたエントリーモデル
- 扱いやすいシンプルなデザイン
- Snapdragon480 5G搭載
- 防水・防塵仕様
- 耐衝撃性(MIL規格クリア)
- 最大1TBMicroSD対応
- おサイフケータイ対応
- nanoSIM/eSIMのDSDV対応
- 2年間最大2回のバージョンアップ
- HD+解像度の液晶ディスプレイ
- 顔認証非対応
- 1300万画素のシングルカメラ
AQUOS wishはシンプルに必要な機能はしっかりと備えながら、お手頃な価格に抑えたエントリーモデルです。
SoCにはエントリーモデルとしては処理能力の高いSnapdragon480 5Gを搭載し、防水防塵対応、おサイフケータイやMicroSD対応などニーズの高い機能は一通り備わっています。
また、キャリアモデルとしては珍しくnanoSIM/eSIM構成のDSDVに対応しており、povoやLINEMO、楽天モバイルなどのeSIMでも利用ができます。
一方で、ディスプレイ性能やカメラは必要最低限のスペックとなっており、日頃からスマートフォンの利用頻度が高くない人をターゲットにしたスマートフォンです。
au/UQモバイルが最も安く26,180円となっており、各社の割引施策を適用してバラ撒きスマホとして売り出せれる未来がありありと想像できます。
AQUOS wishのスペック詳細
AQUOS wishは再生プラスチックを利用したエコなデザイン
AQUOS wishの化粧箱と付属品
AQUOS wishの化粧箱は最近のトレンドに従ってかなり薄くなっています。
箱が薄いだけに、付属品もほとんどありません。
AQUOS wishの内容物
- AQUOS wish本体
- 説明書
- USB-A to C変換アダプタ
唯一入っているのはUSB-AをCに変換するアダプタです。
データ移行時にスマホ同士を接続する用途で入っているのかと思われます。
充電器やケーブルは入っていないので、別途購入が必要である点は注意が必要です。
AQUOS wishの外観
こちらがAQUOS wish本体です。
AQUOS wishはオリーブグリーン、アイボリー、チャコールの3色のラインアップとなっており、今回はオリーブグリーンを購入しました。
本体素材には再生プラスチックが35%使用されており、環境に配慮した素材が使用されています。
質感はサラサラしたマットタイプで、プラスチックなので高級感こそありませんが、触り心地はとても良いです。
無印良品に陳列されていても違和感がなさそうなこの佇まいが割と気に入っています。
AQUOS wishのサイズ感
AQUOS wishは横幅が71mmなので、最近のスマートフォンとしてはかなりコンパクトなサイズ感です。
私の手元にあるスマートフォンでは2019年モデルであるPixel4とサイズ感がほぼ一致します。
片手でしっかりとホールドでき、ポケットにもすっぽり入るサイズ感ながら、iPhoneのminiシリーズのような極端に小さいわけでもなくとても扱いやすいサイズ感です。
AQUOS wishのボタン・端子・カメラデザイン
AQUOS wishは右側面にボタンが集約されています。
AQUOS wishのボタン配置(写真左から)
- 指紋センサー
- 電源ボタン
- Googleアシスタントキー
- 音量ボタン
指紋センサーを含めると4つのボタンが配置されており、正直な話、初見ではどこが電源ボタンなのかわかりませんでした。
AQUOS wishのボタン配置ははっきり言って使いづらいです。
一番下部に指紋センサーが配置されているのですが、かなり押しづらいです。
指を乗せるだけでロック解除ができる点は便利なのですが、下すぎるために親指をぐっと引かないと指紋センサーを押せません。
指紋センサーの精度は可もなく不可もないレベルですが、反応が遅く、認証に1.5秒程度かかるのが少し気になります。
個人的に一番腑に落ちないのが一番押しやすい位置に配置された謎に小さいGoogleアシスタントキーです。
設定から電源ボタン長押しにGoogleアシスタントを割り振ることができるため、独立した物理ボタンである存在意義がわかりませんし、このボタンがなければ指紋センサーももっと上に配置できて押しやすくなります。
しかも絶妙にボタンが小さくて、押すと指に刺さって痛いのでそもそも押させるつもりがないのかと勘ぐってしまいます。
SIMカードスロットはSIMピンが不要なタイプです。これは地味に有り難いポイントです。
シングルSIM仕様ですが、eSIM対応なので2つの電話番号を持たせることができます。
底面にはUSB-Cポートとスピーカーが搭載されています。
モノラルスピーカーですがスピーカー性能はそこそこ高いです。価格が安いだけあって低音は弱く迫力に欠けるところはありますが、最大音量にしても音割れすることなく再生できました。
カメラはシングル構成かつ必要最低限のスペックとなっているため出っ張りはほとんどなく、そのまま机においてもガタつきません。
AQUOS wishはHD+解像度の液晶ディスプレイ
AQUOS wishのディスプレイ性能
AQUOS wishはHD+解像度の5.7インチディスプレイを搭載しています。
HD+解像度なので文字やアイコンの輪郭部分に粗さが見えます。有機ELでもないためビビッドな派手さもありませんが、価格を考えると特に不満はないレベルに仕上がっている印象です。
AQUOS wishはトレンドをしっかり抑え、全画面ディスプレイを採用しています。
下部のベゼルが大きいのが少し広いのが気になるところですが、エントリーモデルにはよくあるディスプレイの構造です。
AQUOS wishのノッチ
AQUOS wishはしずく型のノッチを搭載しています。サイズは小さいためそこまで気になるものでも無いかと思います。
下部のベゼルが広いため、もう少しディスプレイを全体的に下に配置すればベゼル内にインカメラを配置できそうな点が気になりました。
AQUOS wishは必要最低限のシングルカメラ
AQUOS wishのカメラ性能
AQUOS wishは最近では珍しい1300万画素のシングルカメラ構成となります。
特徴的なのがカメラアプリにGoogleのカメラアプリである「Camera Go」を採用している点です。少ない予算の中で下手に作り込むよりもシンプルな「Camera Go」を採用するのは悪くない判断だと思います。
AQUOS wishの作例
こちらは花を撮った写真です。真っ先に気になったのがAQUOS wishには被写体を検出するようなモードはありません。
ピントの調整も下手くそです。そのためシャッターを切る前に被写体をタップしてしっかりとピントを合わせないと高確率でピントがズレます。
1300万画素ですが画質は荒いです。
晴れた日の屋外での写真です。晴れた日は写真を撮るには絶好のタイミングなのですが、全体的に白飛びしています。
また、AQUOS wishのカメラはとてもシンプルでHDRとナイトモード、ポートレートの3種類しか設定する項目がありません。
上記はHDRオンとオフの比較なのですが、HDRオンにすれば見違えるように白飛びを抑えることができます。
ただ、HDRがオフであってもここまで白飛びする機種も最近では珍しいです。
こちらはHDRオンで同じ構図にてピントの位置を変えて撮影した写真との比較です。
同じ構図で同じ取り方をしてもここまで仕上がりの写真が異なります。
そもそもエントリーモデルにカメラを期待して買うべきではありませんが、想像していたよりも扱いづらい印象です。
こちらはナイトモードを有効にしたときの写真をXiaomi11Tと比較しています。
もっと真っ暗になるのかと予想していましたが、ここはさすがのGoogleのカメラです。ただ、やはりお世辞にも綺麗とは言えず白飛びも目立ちます。
ナイトモードに限った話ではありませんが、AQUOS wishのカメラはピントをしっかりと合わせないとほぼ確実にピンぼけします。
作例は載せていませんが、屋内で子供の写真を数枚撮ったときには、ほぼ全てピンぼけしていました。また、屋内は光量も少ないのでノイズも目立ちます。全体的に塗り絵みたいな質感になっていました。
AQUOS wishのカメラ総評
いろいろと写真を撮ってみましたが、AQUOS wishのカメラはエントリーモデルの中でもあまり綺麗ではない印象を持ちました。
唯一優れていた点が起動の速さです。カメラアプリが軽いだけあってエントリーモデルにしてはクイックにカメラが立ち上がってくれます。
ただ、ちょっと残念な点が、稀にカメラが起動できない状況に陥ることがあり、肝心なカメラのクイックさも起動すらできないという状況になることがありました。
AQUOS wishのカメラをクイック起動したときにたまに起こる現象
— しみたく🙆 (@Gadget_Simitaku) January 24, 2022
エントリーモデルなので大目に見てあげましょうか😅 pic.twitter.com/3OYFxjVr5j
スマホの価格は抑えたいけど、カメラは最低限のレベルが欲しいという方にはOPPO A54やGalaxy A32 5Gをオススメします。
AQUOS wishはもっさり動作が気になるが、機能面は超充実
AQUOS wishのベンチマークスコア
AQUOS wishはSnapdragon480 5Gというエントリーモデルの中では比較的処理性能の高いSoCを搭載しています。
私がAntutuベンチマーク(Ver9)で図ってみた結果は約28万点でした。
エントリーモデルでも30万点近い性能を出せるようになっており、かなり性能の底上げがされていることを実感できます。
エントリーモデルでゲームをする人はほとんどいないと思いますが、一応いくつか有名どころをプレイしてみました。
高負荷のかかるCal Of Duty Mobileはプレイ中にカクついたり、タッチが反応しなくなることが多々あり、プレイできるレベルではありませんでした。
ただ、そこまで負荷の高くないパズドラはカクつくようなことはまく、普通にプレイすることができました。
エントリーモデルは大前提がゲームをする機種ではありませんが、AQUOS wishはライトなゲーム程度ならプレイできそうです。
AQUOS wishの使用感
実際の使用感としては、全体的にかなりもっさりしている印象です。
同じSoCを搭載する機種としてOPPO A54と比較するとOPPO A54のほうがサクサク感は1段上です。
AQUOS wishのTwitterスクロール
— しみたく🙆 (@Gadget_Simitaku) January 25, 2022
やはりTwitterはハイエンド・高リフレッシュレート推奨アプリでございます🤣 pic.twitter.com/LWZnPsguR2
こちらの投稿を見てもられば分かりますが、スクロールの速度が遅いです。全く指についてきません。
たまにスクロールも止まったりするので、快適にSNSを楽しみたい方はもう1万円出してミドルレンジモデルを購入することをオススメします。
ただ、エントリーモデルなのでLINEやちょっとしたWEBブラウジング程度の利用であれば特に気にしなくても良いかもしれません。
AQUOS wishの機能面
動作面やカメラ性能では少し辛口評価となりましたが、機能面はとても優秀です。
AQUOS wishは極力シンプルに作られていますが、AQUOS独自の便利な機能もしっかりと搭載されています。
Payトリガー
例えば、Payトリガーは指紋センサーを長押しするとQRコード決済のアプリを簡単に呼び出せる便利機能です。
これはとても便利で、ぜひ他の機種にも欲しい機能だと思いました。
ただ、残念なのが指紋センサーの反応が悪いことがあったり、誤作動をしてしまう点です。いっそのことGoogleアシスタントボタンをPayトリガーにしてくれればと思ってしまいました。
インテリジェントチャージ
インテリジェントチャージは最大の充電容量をあえて90%に制限する機能や画面点灯中には直接本体に給電することで電池への負担を軽減する機能が搭載されています。
こうした電池への負担を軽減する機能はバッテリー寿命が長くなるので、ぜひ他の機種にも欲しいです。
スクロールオート
スクロールオートもぜひ他の機種にも欲しいと思った機能です。TwitterやInstagramのタイムライン閲覧時にスクロールを自動で流してくれる機能です。
機能自体は面白く、ハイエンドのAQUOSであればとても使い勝手が良さそうだと思います。
ただ、エントリーモデルのAQUOS wishではリフレッシュレートが60Hzで残像が目立つ上に、処理性能が足りず、スクロールがカクつくため、AQUOS wishでは実用性は低く使えるレベルではないのが残念です。
AQUOS wishは2日は余裕で使える電池持ち
AQUOS wishの電池持ち
AQUOS wishはコンパクトなボディに3730mAhのそこそこのサイズのバッテリーを搭載しています。
実際に使ってみた感覚としては、WEBブラウジングやSNSなどそれなりの頻度で使っても丸2日は十分持ちます。
基本的にはエントリーモデルは処理性能が低い分、消費電力が少ない傾向にあるため、エントリーモデルとしては標準的なレベルです。
AQUOS wishの充電速度
AQUOS wishを実際に充電したときの充電の速さがこちらです。
- 充電開始:14%
- 30分後:55%(+41%)
- 60分後:83%(+69%)
充電速度自体は特に速いというわけではなく普通です。ただ、電池持ちが良いので、毎日1時間程度でも充電できれば問題なく使えます。
AQUOS wishの実機レビューまとめ もっさり感とカメラが微妙だが機能面は充実したシンプルスマホ
AQUOS wishの実機レビューをお届けしました。
AQUOS wishは全体的な動作のもっさり感であったり、カメラがとても微妙ではありますが、シンプルに必要なものだけを備えた安いモデルが必要な人には向いているモデルだと思いました。
おサイフケータイや防水防塵仕様、MicroSD、イヤホンジャックなど機能面を重視する人にはシンプルながらしっかりと網羅されているため良い選択肢になるのではないでしょうか。
そのため、ゲームもしないし使用頻度も少ない人にはオススメできますが、一方で、これからスマホデビューする中高生に持たせるのはオススメはしません。もっさりしてて、ゲームも満足にできないためAndroidが嫌いになってしまいます。
シンプルに必要なものだけあればいいという方はぜひAQUOS wishを検討してみて下さい。
AQUOS wishの購入方法
AQUOS wishは各MVNOで販売されています。
今回私は一番安いauモデルを購入しました。
- au/UQモバイル:26,180円
- 楽天モバイル:29,800円
- ソフトバンク:33,120円
auオンラインショップは本体のみの購入にも対応しており、AQUOS wishが欲しい方はauオンラインショップからの単体購入が安く購入できるためオススメです。
最後までご愛読ありがとうございました。
コメント