先日Xperia 5を購入してはや1ヶ月が経ちました。
実はXperiaはZ2以来とかなり久しぶりなのですが、その進化に驚きながら毎日楽しく使っています。
実際に使っているうちにXperia5の良い点や悪い点がはっきりと見えてきたものでこのあたりで実機レビューをお届けしたいと思います。
Xperia 5の購入を検討している方の参考になればと思います。
Xperia 5 (レッドカラー)の実機レビュー
今回私が購入したのはNTTドコモ版のXperia 5です。
Xperiaは大手3キャリア全てが取り扱う人気モデルですが、キャリアごとの違いはなく、ソフトバンクがブラックカラーを提供していない程度の違いしかありません。
私が購入したカラーはレッドです。
それではレビューをお届けしたいと思います。
Xperia 5のデザイン
見惚れるほどの美しいレッドカラー
Xperia最大の売りはスタイリッシュな端末のデザインだと思っています。
Xperia 5は兄弟機であるXperia1のデザインを踏襲しています。
背面はガラス、側面は金属を採用しており、質感はさずがXperiaと言えるほどの出来栄えです。
今回購入したカラーがレッドです。レッドとは言ってもワインレッドのような色合いに近く、大人の雰囲気を醸し出す深い色合いがGoodです。
ディスプレイ面以外は全て同一のカラーリングが施されています。
純正ケースのカラーリングも本体カラーと同系色が使われており、端末を守るためにケースをつけても、本体カラーは存分に楽しめるのも魅力の一つです。
縦長ディスプレイはクセになる使用感
Xperia 5最大の特徴が異様に縦長なディスプレイです。
21:9の映画館の劇場スクリーンのそれに近いディスプレイサイズとなっています。
まさに昨今のNetFlixやAmazonプライムビデオなどの動画配信サービスをスマホで視聴する層を狙ったサイズ感になっており、ディスプレイを余すことなく楽しむことができます。
サイズだけを聞くと、”映画を見るためのスマートフォン”といった感じに聞こえてしまうのですが、実際に使ってみると縦長ディスプレイがいかに理にかなったデザインかを思い知らされます。
スマートフォンの用途で人気の多いのがLineやInstagramなどのSNSやWEB検索です。これらのユーザーインターフェースは縦スクロールで設計されているのがほとんどであり、横の情報量よりも縦の情報量のほうが圧倒的に重要です。
縦長ディスプレイなら1画面で表示できる情報量が格段に多くなり、スクロールの手間も省けます。
また、Xperia 1から採用されている縦長ディスプレイがXperia 5で進化した点が本体のサイズ感です。Xperia 1は縦長ディスプレイを採用しているものの、本体サイズが大きく。大きな画面を持つ他社のスマートフォンとグリップ感はそこまで変わらないところがありました。
Xperia 5ではスペック据え置きで小型化を実現、手が小さな私でもしっかりとグリップできるコンパクトなサイズ感に抑えることでかなり持ちやすくなりました。
アニメーションも美しく触っていて気持ちいい
Xperia5には『Xperia Loops』というXperia独自のアニメーションが搭載されています。
このLoopsのアニメーションが充電中やロック解除などのさりげないところに仕込まれておりとても美しく心地よいです。
Xperia5のカメラ性能
ナチュラルで優秀なカメラは超広角レンズで楽しさ倍増
Xperiaで気になるのがやはりカメラ性能です。
XperiaはGalaxyのような強力なAI補正が入らないため、被写体によっては地味に写ってしまいます。
ただ、実際にXperia 5で撮影してみると良い意味でありのままの姿を写真に残すことができる優秀なカメラだと感じました。
また、Xperia5では超広角レンズの搭載により、今まで撮れなかっただダイナミックな写真が撮れるようになり、また一つ写真の楽しみ方が広がりました。
カメラの動作の重さ・温度上昇には注意が必要
カメラの画質は優秀ですが、前モデルから相変わらずカメラの起動~撮影の随所で動作の重さは改善されていないです。
特にカメラを構えてから画面に表示されるまでのタイムラグがストレスで、被写体によってはシャッターチャンスを逃してしまう可能性もあります。
加えて超広角レンズとの切り替えもスムーズではなく、カメラの起動から超広角レンズで撮影するまでの動作はお世辞にも快適とは言えない状況でした。
また、動画撮影をしているときに、本体温度が上昇して、強制終了することが頻繁にありました。Galaxyではこうしたことは一度もありませんでしたし、Xperiaだからといって特に使い方を変えているわけではありません。
旅先などで動画を頻繁に撮る機会が多い方には、注意が必要です。
Xperia5の使い勝手
無接点充電や顔認証非搭載など他社フラッグシップからは大きく遅れ
Xperia5の機能面ですが、他のフラッグシップモデルと比較すると、無接点充電や顔認証など機能は削られており、すでに他の端末で使いなれていると不満に感じてしまいます。
特に顔認証が搭載されていない点は残念です。Xperia5の生体認証は側面の指紋センサーだけですが、こちらの指紋センサーの精度もあまり良いとは言えません。
乾燥している季節は、指紋がうまく読み取れないケースが多く、PINやパターンなどの旧型のロック解除方法がメインとなってしました
SmartLockの機能で簡易的な顔認証は実装できますが、イマイチ動作は安定しません。
顔認証の便利さは一度使うと病みつきになるほどの使い心地です。
顔認証に対応しているスマートフォンから乗り換えを検討する際に、顔認証の搭載有無は購入決定に左右するレベルの機能となっていると思います。
また、Xperia5はミドルレンジでもミドルハイレンジでもなく、ハイスペックモデルの位置づけです。機能を削ってコスト削減をするならわかりますが、そこまで端末も安くない中でこの機能は少し不満を感じるところです。
サイドセンスは慣れが必要
Xperia 5の目玉機能の1つがエッジ部分を生かしたサイドセンスです。
画面の隅を有効活用したXperia独自機能として注目されていましたが、実際に使ってみた感想としては、難しすぎて慣れる前に諦めてしまいました。
画面の隅のほんとギリギリを触るような使い方で、上手く使いこなせばかなり便利に使えることはわかるのですが、そもそもサイドセンスを使うために必要なセンスが私にはありませんでした。
ダイナミックバイブレーションはそこまで感動なし
ダイナミックバイブレーションというメディアの音量に端末のバイブを連動させる機能もXperiaの独自の機能ですが、別にそこまで印象に残る機能でもありません。
動画を観るときに連動して振動すること自体は悪くないですが、SONY公式にあるような『感動』や『興奮』といった感情は全くもって得られませんでした。
『Cinema Pro』は素晴らしい出来栄え
独自機能で唯一良いなと思ったのが『Cinema Pro』です。
プロ並みの動画撮影が簡単にできるという前評判通り、普通の動画撮影ではできないようなハイクオリティの動画がXperia一台で撮影することができます。
ただし、注意しないといけないのが、プロ並みの動画が簡単撮影できると聞くと、適当に撮ってプロ並みの品質になると思いがちですが、そうではありません。
『Cinema Pro』を使えば、お洒落な良い感じのエフェクトで動画を撮れますが、ピントの調節や構図、トリミングなどはあくまで自分でやる必要があるので、正しく言うなら『プロ並みの動画を(自分の努力次第で)簡単撮影できる』といった感じです。
『Cinema Pro』自体は動画撮影アプリとしてはかなりレベルが高いのでそれが無料で使えるのはXperiaの魅力だと思いました。
Galaxy S10と比較したXperia 5のメリット・デメリット
Xperia 5を検討している方は、よくGalaxy S10と迷われるのでどちらも使ってみた私の目線から両者のメリット・デメリットを比較してご紹介します。
カメラ性能
どちらもトリプルレンズ搭載で画素数もそこまで違いはないため、スペックだけでは違いがわかりにくいですが、使ってみると結構違います。
GalaxyはAI処理がガッツリ入ってくるので、俗に言うSNS映えする写真に仕上げてくれます。一方のXperiaはあくまで自然な、見たままの絵を写真の残すことができます。
このあたりは好みによるので一概にどちらが良いとは言えませんが、明確にGalaxyがXperiaに勝る点がカメラ動作の快適さです。
すでにご説明したようにXperiaのカメラはもっさりしているのに対して、Galaxyは非常に軽快で、超広角レンズへの切り替えもユーザーが気づかないほどスムーズに切り替わります。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
電池持ち
電池持ちはXperiaのほうが良いです。
ただ、GalaxyもXperiaも他のAndroidに加えて電池持ちが良い部類ではないので、単純に電池持ちだけを重視するならHUAWEI製品のほうが良いと思います。
こちらがXperiaのバッテリー使用履歴です。
丸一日使って、残りが21%と『丸○日使える!』みたいなキャッチコピーのあるスマートフォンが多いですが、Xperia5は普段使いなら、1日、使用頻度が低い方でも2日に1回は充電しないといけないレベルの電池持ちです。
処理性能
処理性能はどちらも同じSoCを搭載しているのでほとんど変わりません。
Galaxyのほうがメモリが多いですが体感できるほどの違いはないので、メモリ容量はあまり気にする必要は無いでしょう。
端的に言うと、どちらも快適です。
機能
機能面ではGalaxyに軍配が上がります。
ワイヤレス充電に対応していることや顔認証システム、画面内指紋認証などXperiaにはできないがGalaxyにはできることが結構あります。
そもそもGalaxyはAndroidスマートフォンのトップを走るモデルなので全方位的に死角のない製品に仕上がっていますが、Xperiaはそこに追随する戦略をとっていないように見えます。
特に最近はやたらめったら機能を増やすのではなく、必要な機能に絞り、用途に特化させることで一定層の人気を得る方向で進んでいるように思えます。
そうするとやはり機能面ではXperiaは少し貧弱になってしまうので、機能面ではXperiaよりもGalaxyが優勢とといった結果となります。
Xperia5の実機レビュー まとめ
Xperia 5を実際に使ってみた感想をお届けしました。
辛口な部分もありましたが、率直な感想としては、機能面では物足りないけど、唯一無二のサイズ感、デザイン、自然な出来栄えが魅力のカメラなどのおかげで満足できるレベルの完成度だと思いました。
ワイヤレス充電や顔認証非対応など、他社のフラッグシップには見劣りする点は多いですが、独特の縦長ディスプレイや惚れ惚れするカラーリングやデザイン、一味違った映像体験を楽しめるカメラなどXperiaならではの魅力もしっかり楽しめるそんな一台になっていると思いました。
ドコモはもともと安めの価格設定でしたし、ソフトバンクも最近値下げされ比較的手が出しやすい値段になりました。今のスマホが古くなってきて機種変更を考えている方、ぜひXperia 5を検討してみてはいかがでしょうか。
最後までご愛読ありがとうございました。
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