SoftbankのXperia 5 Ⅲにて国内版最初のAndroid12アップデートの配信が開始されました。
Xperia 5 ⅢはAndroid11がインストールされているため、今回が初めてのメジャーアップデートとなります。
実際に私のXperia 5 Ⅲにもアップデートが配信されてきたので、アップデートしてみました。
結論を言っておくと、メリットよりもデメリットが目立つ改悪アップデートな印象が強いので、本日はXperia 5 ⅢのAndroid12アップデートをやってみた感想を率直にお伝えできればと思います。
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Xperia 5 ⅢのAndroid12が微妙すぎる件
消えたWiFiアイコン・・・・
私は既にPixel 6 ProでAndroid12を使用しており、Pixel 6 ProのデメリットとしてAndroid12の絶妙に使いづらいポイントを解説しました。
その中で、未だに慣れず不満しか無い点がクイック設定の改悪です。
従来のAndroidOSはWiFiは独立したアイコンとして用意されていましたが、Android12ではインターネットの階層の下にモバイルネットワークとWiFiが統合されてしまいました。
ちょっとまて!
— しみたく🙆 (@Gadget_Simitaku) February 28, 2022
Xperia 5 ⅲのクイック設定、android12のクソ仕様そのままやないか😡 pic.twitter.com/zUyRUXIhof
そのため、これまではクイック設定でWiFiアイコンをタップするだけでオンオフできていたものが、インターネット>WiFiという2STEPとなってしまい不便極まりない仕様となりました。
Pixel 6 Proを既に4ヶ月以上使っていますが、この仕様は不便でしかありません。
一方で、Androidの王道であるGalaxyシリーズのONE UIはAndroid12に対応したONE UI 4.0でも引き続きWiFiのアイコンは独立しています。
サムスン(Galaxy)のAndroid 12は、思ったよりも通知パネルスイッチをいじってない。Pixelでアレだった「インターネット」ボタンじゃないだけでも100点満点中100000点あげたい。 pic.twitter.com/eTuY40NZdH
— Sho INOUE (@shoinoue) February 16, 2022
ユーザー利便性を最優先に考えるGalaxyらしい素晴らしい選択です。
他のAndroid12搭載機が同じ末路を辿らないかだけが本当に心配です。
片手モードは起動が簡単になったのに・・・
Xperiaは従前から画面を縮小して表示する片手モードを搭載していました。
Android11までのXperiaの片手モードはGalaxyやXiaomiなど他のAndroidスマートフォンと同様に画面全体が縮小することで、片手で操作ができる機能でした。
ただし、Xperiaの片手モードの惜しいところがジェスチャーナビゲーションから直接起動ができない点でした。
サイドセンスにショートカットがあるのでそこから起動するのが最短ルートなのですが、それでもワンアクション多く、Galaxyのように画面下部を下スワイプで起動できるといいのになと思っていました。
それが遂にAndroid12で下スワイプでの片手モードに対応しました。
そしてこちらがAndroid12のXperia 5 Ⅲの片手モードです。
下スワイプでの起動に対応したのはいいのですが、Android12標準の片手モードに変更され、画面全体が下にスライドするiPhoneの”簡易アクセス”と同じ形となりました。
Pixel 6 Proのデメリットの記事でも同じことを言いましたが、この機能ではキーボード入力ができないので片手モードではなく、”簡易アクセス”です。
せっかく下スワイプでの起動に対応したのに、Android12の残念仕様になってしまったのがとても惜しいところです。
せっかくならこれまでの片手モードの仕様で実装してほしかったです。
ただ、Pixel 6 Proよりは幾分マシです。
Pixel 6 Proは横幅が75.9mmですが、Xperia 5 Ⅲは約68mmとかなりスリムなので、画面全体が下にスライドしてくれたら指の短い私でもなんとか左上もタップできました。
Pixel 6 Proではそもそも画面左端がタップできなかったので、画面全体が下がっても意味がありませんでした・・
Googleアシスタントボタンは未だに別アクションの割当不可能
Xperia 5 Ⅲに搭載されている物理ボタンであるGoogleアシスタントキーですが、Android12でも別アクションの割当はできません。
物理ボタンのアシスタントは過去にGalaxyがBixbyキーを搭載し、後にアップデートで別アクションを割当し、最終的にはボタン自体を削除した黒歴史があるにも関わらず未だにXperiaやAQUOSなどの一部の機種には搭載されています。
しかもGoogleアシスタントの提供元であるPixelは、アクティブエッジと呼ばれる”握る操作”でGoogleアシスタントを起動できるようにしていましたが、それもとっくに削除されています。
物理ボタンが多いと、ジンバルなど側面をグリップするアクセサリーとの相性が最悪なので、可能なら次のモデルで無くして欲しいボタンです。
電源ボタン長押し等でいくらでも代用ができるので、必要性を感じません。
Xperia 5 ⅢのAndroid12にアップデートするメリット
デメリットばかり紹介していますが、しっかりと機能追加もされているので、その点も解説しておきます。
PhotoProの設定画面がより柔軟に
Xperia 5 ⅢのカメラアプリであるPhotoProには細かい改善が加えられています。
DISPボタンをタップした際に表示されるパターンを任意に選べるようになりました。
固定だったファンクションメニューをカスタマイズできるようになりました。ドラッグアンドドロップで好きな位置に好きなキーを配置できます。
AELボタンに割り当てる機能を変更できるようになりました。
それぞれ地味な改善ですが、よく使う機能を割り当てられるようになり使い勝手が良くなりました。
5Gスタンドアローンに対応
今回のアップデートで2022年の春以降に提供開始が予定されている5Gスタンドアローンに対応します。
現在の各キャリアが展開している5Gはノンスタンドアロン方式となっており、4G/LTEの設備を流用する形の5Gでした。
ノンスタンドアロン方式では、データ通信には5Gを利用し、制御信号は安定したLTEを使用します。
5Gスタンドアローンはすべてを5Gで通信することで、より高度な制御ができるようになります。より高速大容量、低遅延なネットワークを柔軟に構築できるようになります。
では、具体的に利用者目線でメリットが有るかと言うと、当分はその恩恵を受けることはできないでしょう。
2019年から提供開始された5Gは急速にエリアを拡大しており、都心だけに限らず広い範囲で5Gが使えるようになってきました。
しかし、5Gに繋がったところで、それだけの通信速度を必要とするコンテンツはほとんどありません。
加えて、Softbankの5Gスタンドアローンは”5Gスタンドアローンに対応したUSIMカード”が必要なので、現行のSIMカードでは5Gスタンドアローンを利用することはできません。
残念ながら現時点でのメリットは薄いでしょう。
シューティンググリップとワイヤレスリモコンに対応
Android12ではSONYの純正アクセサリーであるシューティンググリップとワイヤレスリモコンに対応します。
シューティンググリップはXperia PRO-Iのみ対応していましたが、今回のアップデートでXperia 5 Ⅲでも利用可能になりました。
Xperia 5 ⅢのAndroid12アップデート まとめ
SoftbankのXperia 5 ⅢをAndroid12にアップデートしてみた感想をお届けしました。
改善点はありつつも、特に大きなメリットはなく、Android12の絶妙に使いづらいところだけを取り込んでしまった改悪が目立つアップデートだった印象です。
従来のクイック設定や片手モードを好むならアップデートする意味はあまりないのかも知れません。
最後にご愛読ありがとうございました。
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