Galaxy S21シリーズはS20シリーズと同様にS21/S21+/S21 Ultraの3ラインナップ構成となっており、Galaxy S21 Ultraは最上位モデルの位置付けとなっています。
今回はGalaxy S21 Ultraの香港版を入手しましたので、実際に使ってみてわかったメリット・デメリットを実機レビューしたいと思います。
国内版と基本的な仕様は変わらないため、十分参考になるかと思います。
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のメリット・デメリット
Galaxy S21 Ultraのメリット・デメリットがこちらです。
- Galaxy S21シリーズでデザインを刷新
- 最大光学10倍のクアッドカメラ
- 6.8インチ Dynamic AMOLED 2X
- Sシリーズ初のSペン対応
- 227gの重量
- 充電速度25W(前モデルは45W)
Galaxy S21 Ultraの値段
- 本体価格:144,500円(今回の購入価格)
- ドコモ版:151,272円
Galaxyの最上位モデルと言うだけあって、スペックは最強クラスです。
一新されたデザインはとてもスタイリッシュで、新色のファントムブラックも上質な雰囲気でカッコいいです。光学ズームは3倍と10倍の2眼を備えており、メインレンズも1億画素ともりもりのスペックです。
価格もその分高いですが、このスペックを考えると妥当とも思えてしまいます。
Galaxy S21 Ultraの付属品は大幅カット
化粧箱は薄く・付属品は大幅カット
Galaxy S21 Ultraの化粧箱がこちらです。
これまでのGalaxyシリーズと同様に黒基調となっておりなかなかカッコイイです。
Galaxy S21シリーズの大きな変更点の1つが付属品の大幅カットです。
Galaxy S21 Ultraの付属品
- 本体
- USB-Cケーブル
- 説明書
- SIMピン
従来付属していたクリアケースやAKGイヤホン、ACアダプタ(国内版ではなし)はS21シリーズからは同梱されなくなりました。
その分、箱が大幅に薄くなっており、同じく付属品がほとんどないiPhone12 miniと同じぐらいの薄さです。
クリアケースが付属しないため、本体を購入する際には同時にケースが必要です・・・
Galaxy S21 Ultraのブラックがカッコ良すぎるって!
カッコ良すぎて、渋すぎるブラック!
今回購入したのはファントムブラックです。
このブラックですが、サムスンが1000以上の方法で選び抜いた”ブラック”という拘りが詰まりまくったカラーとなっています。
ファーストインプレッションは”カッコイイ”の一言で、ブラックの端末をいくつも触ってきまいしたが間違いなくトップクラスのカラーリングです。
黒の渋さ!質感ともに最高です!
マットな質感で光をうまく吸収して、見る角度によって違った姿を見せてくれます。
背面はさらさらした質感で指紋がつきにくくなっています。
かなり滑りやすいので裸で使う場合には落とさないように注意が必要です。
ラウンドエッジで持ちやすいが重い
Galaxy S21 Ultraは側面が緩やかにカーブしたエッジデザインを採用しており、片手で持った時にうまく手に馴染むため持ちやすいです。
とはいえ、本体サイズは大きい部類に入るため、片手操作をするには少し難があります。
Galaxy S21 Ultraのサイズ/重量
- 約75.6x約165.1x約8.9mm
- 227g
サイズ感については想像通りだったのですが、気になったのは重量です。
Galaxy Note20 Ultraが208gとかなりの重量でしたが、Galaxy S21 Ultraはさらに上をいく227gです。
これは持った瞬間に腕にずっしりと重さを感じる重量です。
Galaxy Note20 Ultraは意外と気にならなかったけど、S21 Ultraの重量はなかなかキツイ。。。
独特なカメラデザインも普通に格好良い
Galaxy S21シリーズの特徴が側面フレームと融合した独特なカメラデザインです。
発表前のリーク情報では賛否両論ありましたが、いざ実物を手にするとかなりお洒落で気に入っています。
カメラレンズが主張されたデザインですが、縦に整列して配置されていることもありバランスが良いです。
レンズ周りと背面は黒のトーンがほんの少しだけ変わっている点も良いアクセントになっています。
ただ、カメラの出っ張りは相変わらず強めです。
しかも側面フレームと一体化しているため、ケースをつけてもガタつきます。
側面フレームの光沢は少し残念
Galaxy S21 Ultraの側面は背面とは異なり光沢のあるフレームとなっています。
好みの問題かもしれませんが、このフレームの質感が少しだけ安っぽく見えてしまい残念です。
iPhone12 Proのような高級感のあるステンレススチールと比べると少しだけ物足りない印象を受けました。
ボタン配列は従来通り
物理ボタン周りは従来と変わらない構成で、イヤホンジャックは非対応です。
Galaxy S21シリーズからMicroSDスロットは廃止となりました。
Galaxy S21 UltraはAKG監修のステレオスピーカーを搭載しており、とても優秀です。
手持ちの他のスマートフォン(Galaxy S20 FE,OnePlus8Pro、iPhone12 mini,Pixel5)と比べても、その音の厚み、情報量の多さは段違いです。
Galaxy S21 Ultraのディスプレイは安定のGalaxy品質
有機ELはさすがのGalaxy
Galaxy S21 Ultraは6.8インチのDynamic AMOLED 2Xを搭載しています。画面解像度はQuad HD+です。
有機ELの品質はさすがのGalaxyといったところで、発色が素晴らしく、高コントラストが美しいディスプレイです。
Galaxy S21 Ultraはシリーズ唯一のエッジディスプレイ
Galaxy S21 Ultraは従来のGalaxy同様にエッジディスプレイを採用しています。
エッジの入り方はGalaxy Note20 Ultraと比べると少し弱くなっている印象です。
Galaxy S21/S21+はGalaxy S21 Ultraと異なりフラットディスプレイとなっています。
WQHD+での120Hzリフレッシュレートに対応
Galaxy S21 UltraはWQHD+解像度での120Hzリフレッシュレートに対応しています。
前モデルでは120Hzを選択すると強制的にFHD+以下を選択する仕様となっていました。
この組み合わせは凄まじく綺麗で滑らかで素晴らしいのですが、電池持ちは確実に悪化します。
バッテリー持ちとのバランスをみながら設定するのが良いかと思います。
Galaxy S21 Ultraのパンチホール
Galaxy S21シリーズはS20シリーズと同様に画面中央上部にパンチホール型のフロントカメラを搭載しています。
S20シリーズと同様にサイズがかなり小さいので普段使いでは気になりません。
Galaxy S21 Ultraのカメラは望遠レンズが化け物性能
Galaxy S21 Ultraのカメラは前モデルから大幅強化
Galaxy S21 UltraのカメラはS20 Ultraから大幅に強化されています。
強化ポイント
- 光学3倍と光学10倍の2レンズ構成
- レーザーAF搭載
- マクロモード対応
- ポートレート対応
ハードウェア的な進化ももちろんですが、ソフトウェア周りもしっかりと改善されています。
実際にGalaxy S21 Ultraをご紹介していきます。
Galaxy S21 Ultraで撮影した写真
それぞれのレンズおよび倍率で撮影した写真がこちらです。
すぐにわかるのが望遠ズームの綺麗さです。
10倍ズームではディティールはしっかりと再現されており、色味やノイズの少なさも素晴らしいです。
ただ、30倍や100倍となると荒さが目立ちますが、これはしょうがないですね。
やはりGalaxy S21 Ultraの最大の魅力は光学10倍ズームです。
画質は維持したまま被写体にぐっと寄ることができるのはもちろんですが、望遠レンズの圧縮効果を簡単に楽しむことができます。
建物や雲、夕日など背景を大きく見せることができるので、標準レンズとはまた違う独特な雰囲気があります。
10倍ズームなら同じ位置からでもここまで寄った写真が撮れます。
画質も申し分なく、非常に使い勝手良いです。
こちらは100倍ズームで月を撮影してみました。
100倍ズームで三脚ではなく手持ち撮影しましたが、想像以上綺麗に撮れました。
手振れが目立ちやすい100倍ズームですがフォーカスロックがうまく働いてくれるので手持ちでもブレが少なく安定した撮影をすることができます。
Galaxy Sシリーズとして初めてマクロモードに対応しています。
マクロは超広角レンズに搭載されており、被写体に近づくと自動で切り替わります。
こちらはナイトモードで撮影でした写真です。
Galaxyのナイトモードはかなり明るく撮れる上、光源の白飛びが抑えられているのでかなり好印象です。
こちらは超広角レンズで撮影。雲のグラデーションに若干の粗さがあるものの、ノイズは少なくきれいな夜景が撮れています。
もちろん望遠レンズでのナイトモードにも対応しているため、3倍ズーム、10倍ズームでも明るくノイズの少ない写真を撮ることができます。
こちらが光学10倍ズームでのナイトモードで撮影した写真です。
信じれないかもしれませんが、この写真は手持ちで撮影しています。
手持ち夜景の10倍ズームでここまで綺麗に撮れるのはもはやスマートフォンの領域を超えていますね。
食べ物についてはGalaxyは補正が強く効く傾向にあります。
実物とは少し離れてしまいますが、SNSなど加工無しですぐにアップできる仕上がりです。
料理自体は暖色よりで美味しそうに撮れますが、センサーサイズが大きくなったことにより、食べ物の撮影時にはかなりボケます。
そんなときはフォーカスエンハンサーが役に立ちます。
料理など近距離の被写体を撮影するときは周囲がボケてしまいがちですが、Galaxy S21 Ultraのフォーカスエンハンサーを使うことでくっきりした写真を撮ることができます。
フォーカスエンハンサーは自動で有効になるため、Galaxy S21 Ultraならこうした写真もとても簡単に撮影することができます。
Galaxy S21 Ultraで動画撮影
— しみたく🙆 (@Gadget_Simitaku) October 1, 2021
等倍→3倍→10倍の切り替え
10倍綺麗過ぎるわ。 pic.twitter.com/JO31emvNBC
10倍望遠レンズは動画撮影も可能です。こちらの投稿を見てもらえるとわかるように10倍望遠でもものすごく鮮明です。
Galaxyは撮影中にレンズの切り替えがスムーズにできるため、ズームイン・アウトで幅広い撮影距離をカバーできるのも魅力の1つです。
Galaxy S21 Ultraはサーマルスロットリングで厳しく制御
Galaxy S21 Ultraのベンチマークスコア
Galaxy S21 UltraはQualcomnの最新プロセッサであるSnapdragon888を搭載とメモリは12GBを搭載しています。
Antutuベンチマークスコアは約66万点と他のSnapdragon888搭載機に比べると少しスコアは伸びていない印象です。
これはおそらくGalaxy S21 Ultra(といよりもGalaxyシリーズ)が厳しい発熱制御をしているため、サーマルスロットリング制御により発熱を抑える動きしているためと予測されます。
Snapdragon888は発熱が激しいSoCのため端末への負荷を軽減するためには、こうした厳しい発熱対策が必要なのは仕方ないところがあります。
とはいえ、これだけの性能があれば高負荷なゲームでも余裕で遊ぶことができます。
Galaxy S21 Ultraの電池持ちは特に良くはない。充電速度は遅くなった
電池持ちは期待ほど良くない印象
Galaxy S21 Ultraは5,000mAhという大容量バッテリーを搭載しています。
実際に所感としては電池持ちは特に良いとは感じませんでした。それなりに使っているとみるみる電池が減っていき1日は持つといったレベルです。
ただ、SNS上の意見を調べてみると、”電池持ちが悪い”と”電池持ちが良い”という2つの意見にわれています。
個体差は使い方で大きく変わる要素があるのかもしれませんが、私の環境では特に良いとは思えませんでした。
超急速充電は45Wから25Wへダウン
Galaxy S20 Ultraは45Wの超急速充電に対応しており、従来の充電速度は比べ物にならないハイスピードで充電ができていました。
それがGalaxy S21 Ultraでは25Wにスペックダウンしてしまいました。
もともとGalaxy S20 Ultraのときから最大の45Wは実際には出ませんでしたが、それでも最大速度が25Wまで遅くなったのはかなり残念です。
Galaxy S21 Ultraのソフトウェア・使い勝手
One UI 3.0は多機能で使いやすい
Galaxy S21シリーズはOne UI 3.0を搭載しており、ソフトウェア周りも着実に進化しています。
細かいところをあげるとキリがないのですが、Galaxyスマートフォンから他社のAndroidに乗り換えると、このOne UIがいかに細かいところまで気の利いたUIだったのかを痛感します。
One UI3.0で個人的に良いと感じて点を少しだけご紹介します。
Galaxyの標準ギャラリーに消しゴム機能が追加されました。
消しゴム機能とは
写真に写り込んだ物体をAIで自動で取り除くことができる標準ギャラリーの機能
写真をみてもらえるとわかるように、鳩が違和感なく消えています。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
One UIホームの一番左端のページでGoogle Discoverを選択できるようになりました。
Google検索を良く使う人には嬉しい改善です。
他にもGalaxyスマートフォンには便利機能が山程搭載されています。こちらの記事で解説しています。
Galaxy S21 Ultraでは指紋認証が劇的改善
Galaxy S10以降はディスプレイ内蔵の指紋認証を採用してきたGalaxyですが指紋認証の精度は決して高いとは言えませんでした。
それがGalaxy S21 Ultraでは劇的に改善しています。
もともと失敗だらけで指紋認証はあまり使わなかったのですが、1週間使ってもGalaxy S21 Ultraの指紋認証はほとんど失敗していません。
しかも、多少指が濡れていてもしっかりと反応してくれます。
Galaxyの指紋認証は精度が悪いという認識がありましたが、Galaxy S21 Ultraではその認識が完全に覆りました。
それでも指紋認証の精度が悪いという方はこちらの方法をお試しください。
Galaxy S21 UltraはWi-Fi6テザリングにも対応
Galaxy S21 UltraのテザリングはWi-Fi6に対応しています。
802.11ax対応の対応機種であれば従来のWi-Fiよりもより高速で安定した通信ができます。
Galaxy S21 Ultraは5Gによる高速通信ができますがテザリングになるとWiFiがボトルネックでした。
Wi-Fi6でのテザリングができれば5Gの高速通信をより活かすことができます。
(Galaxy S21 Ultraのみ)Sシリーズ初のSペン対応
Galaxy S21 UltraはGalaxy Sシリーズで初めてSペンに対応しています。
ただし、Noteシリーズのように本体に付属しているわけでもなく、収納することもできません。
公式アクセサリーにSペンを収納できるケースが用意されているため、Sペンを使うならこうした純正アクセサリーを検討するのが良いでしょう。
Sペンが外部収納なので横にデカくなるのが難点ですが・・・
Galaxy S21 Ultraのレビューまとめ 全方位的なバランスの良さ✕10倍望遠の突き抜けた強さ
Galaxy S21 Ultraのレビューをお届けしました。
最後にGalaxy S21 Ultraの良い点、イマイチな点をまとめておきます。
Galaxy S21 Ultraの良い点
- 渋すぎるファントムブラック
- 発色の良い有機ELディスプレイ
- 3倍&10倍の最強すぎる望遠レンズ
- 使い勝手の良い夜景性能
- 便利機能満載のONE UI
- 発熱制御
- Sペン対応
- (国内版)おサイフケータイ対応
Galaxy S21 Ultraのイマイチな点
- 227gの重量
- ダウングレードされた充電速度
- そこまで良くない電池持ち(個体差の可能性あり)
3倍と10倍の望遠レンズはスマートフォンのカメラの楽しみの幅を広げてくれますし、カラーリングやデザインは最上位機種らしい高級感のある仕上がりです。
UIや指紋認証周りの使い勝手も確実に向上しており、この完成度で14〜15万円台はかなり満足度が高いと感じました。
日本ではドコモでのみ取り扱いされているので、検討してみてください。
最後までご愛読ありがとうございました。
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