スマートウォッチの代表格といえばApple Watchと言っても過言ではありません。
Apple Watchが登場したのは今から7年前の2015年4月のことで、Apple Watch以外にも各社がスマートウォッチ市場に参入し、スマートウォッチを着けている人を見かけるのは珍しいことではなくなりました。
1万円以下の格安な部類に入るスマートウォッチでも機能面はとても充実しており、魅力的な選択肢がたくさんありますが、依然としてApple Watchは強い存在感を放っています。
一番安いモデルでも3万円台という高価格なApple Watchがなぜここまで人気なのか。
Apple Watch以外のスマートウォッチをメインで使っていた私が初めてApple Watch Series7を使ってみてわかったApple Watchの魅力やApple Watchを選ぶ意味はあるのかについて解説をします。
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Apple Watchの存在感は別格
本題に入る前にスマートウォッチ市場においてApple Watchの存在感がどの程度のものなのかをデータと共に見ておきましょう。
1位はAppleで54.5%、2位がFitbitで18.4%、3位がGARMINで7.3%、4位HUAWEIが5.3%、5位Samsungが3.7%となっています。
Appleのシェアは50%を超えており、スマートウォッチを使っている人の2人に1人がApple Watchを使っている形となり、市場では圧倒的な存在感であると言えます。
より身近なデータとして、Amazonのスマートウォッチの売れ筋ランキングを見てみましょう。
1位こそApple Watchではありませんが、上位10位のうち5つがApple Watchとなっています。
ただ、注目してほしいのはランキングではなく、価格です。
1位のXiaomiスマートバンドや5位のHUAWEI band 6などApple Watch以外のスマートウォッチの価格はすべて1万円を切っている状況です。
一方のApple Watchは最低価格がApple Watch SEの32,800円となっており、価格帯が全く異なります。
Apple Watchと同程度の価格が登場するのは27位と28位のGalaxy Watch4やHUAWAI WATCH GT3で、これでも価格は2万円台です。10位と11位にランクインしているApple Watch Series 7(約5万円)と比べると半額以下です。
ここでお伝えしたいことは、スマートウォッチは安いものが好まれる傾向が強いが、Apple Watchは高くて売れているということです。
スマートウォッチに限らずスマートフォンでも同じ状況となっており、Androidの売れ筋は1〜2万円のエントリーモデルであるのに対して、iPhoneはiPhone 12や13などの10万円を超えるモデルが常に上位にランクインしています。
”デジタルデバイスになるべくお金はかけたくないが、Apple製品ならお金をだせる”、これが今のスマートウォッチやスマートフォン市場のトレンドであると言えるでしょう。
ここに冒頭に述べたシェアを重ね合わせると、高くても売れてるApple Watchと、安いのにあまり売れない他のスマートウォッチという構図が見て取れます。
これらのデータから私はApple Watchの存在感が他のスマートウォッチと比べて別格であると考えています
実はApple Watchと他のスマートウォッチにできることはほぼ同じ
私はApple Watchを使う前は、Amazfit GTR3という3万円を超える高級な部類に入るスマートウォッチを使っていました。
また、それ以外にもHUAWEI WATCHやGalaxy Watch、OPPO Watchなど有名メーカーのスマートウォッチは一通り使ったことがあり、それぞれのメリット・デメリットは理解しているつもりです。
Apple Watchを購入したのはこれが初めてです。
はっきりっておくと”Apple Watchと他のスマートウォッチでできることはほぼ同じ”です。
スマートウォッチに求めることは人それぞれ違うと思いますが、大体は以下でないでしょうか。
- 健康管理(運動記録、歩数計)
- 睡眠管理
- スマートフォンの通知確認
- ウォッチ単体での音楽の操作
- 文字盤のカスタマイズ
- アラーム、タイマーの設定
これらのすべての機能は細かい違いはあれど、すべてのスマートウォッチで利用可能です。もちろん数千円の格安のモデルでもこれらは全部可能です。
最近では1万円を切る価格のスマートウォッチでも血中酸素濃度SpO2の測定に対応したモデルも多く登場しており、漠然とスマートウォッチに興味がある程度なら格安のスマートウォッチで何ら問題はありません。
また、一部のスマートウォッチを除けば、電池持ちが1週間から長いもので3週間持つモデルがほとんどで、電池持ちという観点ではApple Watchとは比べ物にならないロングバッテリーとなっています。
機能面もほぼ同様で、電池持ちがよく、価格も安いモデルがたくさんある中で、なぜ高価なApple Watchがここまで売れているのか?
私は実際にApple Watchを使ってみて、その価値が十分にあると実感しました。
他とは違うApple Watchだからこその魅力
ここからは実際にApple Watchを使ってみて、Apple Watchだからこその魅力を解説します。
Apple製品との連携力
スマートウォッチ全般の魅力の1つがスマートフォンとの連携と言われていますが、実際スマートフォンと連携して便利だと感じるのは”通知”ぐらいです。
音楽再生などの連携もありますが、肝心なときに接続が不安定で操作できないモデルが多い印象です。
一方のApple WatchはiPhoneとの連携を前提として作られています。
ハードとソフトを一社で提供しているAppleだからこその強みは随所に現れています。
Apple Watch着用時であればマスクを着用してもFace IDのロックを解除ができます。
iOS 15.4でiPhone12以降はマスク着用時の顔認証に対応するとアナウンスされていますが、、マスク顔認証に対応するのはiPhone12以降に限定されているため、iPhoneX以降のユーザーもまだまだ多く恩恵はあります。
そもそもコロナ渦でもFace ID一点張りであるのがiPhoneの欠点ですが、それをApple Watchでクリアできるのはやはり同一メーカーならではの魅力でしょう。
また、Apple Watchでロック解除できるのはiPhoneだけではありません。
Macbookもロック解除を自動化できます。こうしたApple製品との連携力はさすがと言えますし、Apple製品で揃えたいと思わせる動機にもなっています。
動作のサクサクさによる使い心地の良さ
Apple Watchを使って感動したのがサクサクした快適な操作性です。
もちろんスマートウォッチでもGalaxy WatchやAmazfitは比較的サクサク動いていましたが、Apple Watchのサクサクさは1段上です。
それこそ、1万円前後のスマートウォッチに比べると雲泥の差で、ついつい触ってしまいたくなる快適さです。
レスポンスが速いことやアニメーションの滑らかさ、タッチの追従性の速さなど全体的にレベルが違います。
正直、小さい画面でちまちま操作をするぐらいならiPhoneで操作したほうが速いのではと思っていたのですが、ここまで操作が快適だと、意外とApple Watchでやってしまってもいいと思ってしまいました。
私はSpotifyで音楽を聴いているんですが、音楽のスキップや停止はもちろん、プレイリストの切り替えまでApple Watch上でサクッと操作できます。
また、Google Keepをメモ代わりに使っていて、これもApple Watch上からサクッと確認やチェックリストにチェックを入れることも簡単です。
アラームの設定はSiriを使っていて、Siriは秒速で起動してくれます。
iPhoneのSiriは全然使っていないのですが、Apple Watchだとかなりの頻度で使っています。これもクイックに起動してくれるおかげです。
LINE返信のような文字入力が必要な操作は全くもってApple Watchでやりたいとは思いませんが、電卓やアラーム、メモの確認のようなちょっとした作業はほとんどApple Watch上でやっています。
想像していたほど苦ではない、というよりも快適だからApple Watchでやっています。
この点は良い意味にで期待を裏切られたポイントでした。
決済関連の利便性の高さ
Apple Watch最大の魅力がApple Payなどの決済関連の強さです。
残念ながらHUAWEI WATCHやGalaxy Watchなどのスマートウォッチは決済関連の機能が備わっていません。
FitbitやGerminのスマートウォッチはSuicaのみ対応していますが、残念ながらApple Watchには到底及びません。
Germin/Fitbit | Apple Watch | |
Suica | ◎ | ◎ |
PASMO | ☓ | ◎ |
ID | ☓ | ◎ |
QUICKPay | ☓ | ◎ |
PayPay | ☓ | ◎ |
nanaco | ☓ | ◎ |
waon | ☓ | ◎ |
Apple Pay | ☓ | ◎ |
VISAタッチ | ◎ | ◎ |
こちらはApple Watchで利用可能な決済手段をまとめた表ですが、GerminやFitbitと比べるとApple Watchの守備範囲は圧倒的です。
決済手段が豊富であることは、その分現金を持ち歩かなくていいので便利すぎます。
私はおサイフケータイ対応のAndroidスマートフォンでIDを利用していましたが、Apple Watchで決済するようになってからAndroidスマートフォンのおサイフケータイは要らなくなりました。
ボタン長押しで簡単に起動するので、スマホを出すよりもスマートかつ簡単に決済でき、この感覚を覚えてしまうともうほかのスマートウォッチを使う気になれません。
Apple Payに対応する会社は年々増えてきており、Apple Watchは今後もどんどん使いやすくなるでしょう。
日本では利用できませんが、アメリカでは車やホテルのキー、免許証での利用が一部の地域では可能となってきています。
スマートウォッチと決済はとても相性が良いにも関わらず、Apple Watch以外のスマートウォッチはNFCチップの種別や決済事業者との連携などの問題から今後対応される未来が全く見えません。
決済手段としてのスマートウォッチであればApple Watch一択と言っても過言ではない状況です。
アクセサリーの豊富さ
3点目はアクセサリーの豊富さです。
1つ目が充電スタンドで、スマートウォッチの多くは専用の充電クレードル(もしくは無接点充電パッド)での充電となり、充電中はケーブルが邪魔でとてつもなくダサいです。
Apple Watchは基本的に毎日充電が必要なので、ある程度充電のルーティンを決めて充電することになるのですが、おしゃれな充電スタンドがサードパーティ製で多く用意されているため、充電時のダサさはクリアできます。
残念ながら他のスマートウォッチではおしゃれなスマートウォッチスタンドは皆無です。
2つ目がバンドです。
Apple WachのバンドはApple Wach用に作られているため本体ともすごくマッチしています。Apple純正のバンドはスマートウォッチが買えるぐらいの値段ではありますが、やはり品質は高いです。
サードパーティ製の製品を豊富ですし、選ぶときにはモデルやサイズの記載があるため、無知な人でも自分のApple Watchに適合したバンドを簡単に購入することができます。
Apple Watchにデメリットはないのか?
ここまでApple Watchをべた褒めしてきましたが、やはりApple Watchにもデメリットはあります。
とにかく高い
Apple Watchの最大のデメリットは価格でしょう。
最安のApple Watch SEが40mmモデルが32,800円なので、一番安価なモデルでも高級なスマートウォッチの部類に入ります。
前述したとおり、スマートウォッチで使いたい機能のほとんどは1万円以下の格安スマートウォッチで十分間に合います。
正直な話、決済機能が不要であればわざわざ高いApple Watchである必要は殆どないのと思うのも事実です。
ただ、スマートウォッチという側面からみると高価な部類に入りますが、時計という側面で見れば安いです。
社会人には良い時計をすることが1つのステータスでもあり、社会的地位を表すものとしても見られます。
ここ数年でビジネスシーンでもApple Watchを使う人がとても増えてきた印象があります。
私はそこまで気にしてはいませんが、やはり時計に目がいくものなので、そんなときにApple Watchであれば「Apple好きなのかな?」と思われる程度で、変に悪く見られることはないでしょう。
高級時計を買わないための選択として、あえてApple Watchを選ぶのも良い選択かと思います。
電池持ちは確かに悪い
想定通りではありましたが、やはりApple Watchの電池持ちが悪いです。
私はApple Watch Series7の45mmモデルを使っていますが、大体1日で充電が切れます。「常にオン」を有効にしているとちょうど1日で残量が10%程度になります。
一部のスマートウォッチを除けば、スマートウォッチの電池持ちは2週間や3週間のロングバッテリーのモデルも多く存在するため、電池持ちの悪さは明らかにApple Watchの弱点です。
ただ、これも前述したとおり充電サイクルをルーティン化するとそこまで苦ではありません。
唯一めんどくさいと思ってしまったのが、出張などの外出時です。
1泊2日以上の出張だと電池が持たないので、わざわざApple Watch用の充電器を持っていく必要があり、小さいですが荷物が増えるのが厄介なところです。
とはいえ、電池持ちの悪さは機能面とのトレードオフです。
電池持ちが良いスマートウォッチは自由にアプリをインストールするような拡張性はなく、決まりきった使い方しかできません。
動作もどこかもっさりするものばかりなので、どちらを重視するかの世界だと思います。
やっぱり時計は丸のほうがカッコいい
Apple Watch はディスプレイ形状が四角くなっていますが、他のスマートウォッチにはクラシカルな丸型ディスプレイを搭載したモデルも沢山登場しています。
スマートウォッチは根本が時計なので、やはり丸型のデザインのほうがカッコいいと思います。
特にHUAWEI WATCH 3などのApple Watchと同じぐらい高価なモデルはディティールまでかなりこだわったモデルが多く、デザインで選ぶのも1つのスマートウォッチの選び方としてアリだと思います。
ただ、四角いディスプレイは情報表示という観点では視認性が高いので、悪いことばかりではないかと思います。
丸型のApple Watchとか出たらすごく嬉しいなと思ったりしています。
まとめ 高いけど魅力が詰まってるのがApple Watch
いろんなスマートウォッチを使ってきた私が感じるApple Watchの魅力をご紹介しました。
電池持ちが悪いという理由で避けてきたApple Watchですが、実際に使ってみてこれからもApple Watchを使いたいと思うほど満足度が高かったです。
決済機能の便利さはさることながら、動作のサクサク感も素晴らしく、対応アプリも多いので、ガジェット好きにはたまらなく楽しいです。
価格は高いですが、それでも欲しくなる魅力が詰まっているのがApple Watchだと痛感しました。
AndroidとiOSが互いに競い合いながら成長してきたように、スマートウォッチも互いに高めあってより良いものが生まれるとガジェット好きとしてはこの上ない幸せです。
最後にご愛読ありがとうございました。
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